鈴木亮平主演の日曜劇場「下剋上球児」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第3話が10月29日に放送される。WEBザテレビジョンでは、本作の監督を務める塚原あゆ子氏にインタビューを実施。これまで新井順子プロデューサーとの“黄金コンビ”で数々の名作を生み出し、多くのドラマファンに愛される塚原監督が、オーディションの裏話や、撮影秘話などを中心に本作の魅力をたっぷりと語ってくれた。
同ドラマは高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメント。
スタッフ陣は、「石子と羽男―そんなコトで訴えます?―」(2022年)、「最愛」(2021年)、「MIU404」(2020年、全てTBS系)をはじめ、多くの人気ドラマを世に送り出してきた新井プロデューサーと塚原監督。また、脚本はこれまでも二人の作品を数多く手掛けてきた奥寺佐渡子が担当する。
同作で、主人公・南雲脩司を鈴木が演じる他、黒木華、井川遥、生瀬勝久、松平健、小泉孝太郎、小日向文世といった多彩なキャストが出演する。
――あまり野球に詳しくないとお伺いしたのですが、撮影する中で感じた野球の魅力を教えてください。
野球って、案外個人競技なんだと気付きました。今作を作るにあたって、「スラムダンク」や「おおきく振りかぶって」「メジャー」などの有名なスポ根アニメを見たのですが、(野球は)他のスポーツと違って、止まってる時間があるので、会話することができる競技なんですよね。
そして、打者を観察したりと、毎回ある一人を追う、という点ではプレッシャーもかかるのかなと思いました。
――現場での鈴木さんの様子はいかがですか?
本物の学校の先生というか、“監督”という感じです。私たちが朝現場に入ると、鈴木さんがノックをしながら待っているんですよ。
第2話のラストで明かされた通り、彼には彼の人生の欠落点があり、決して完璧な人間ではなく、少しズルいところもある“生っぽい”人間なんです。
人生、何も間違わない人なんていないじゃないですか。その罪の深さをどうやって償い、生徒たちに対して、どういう背中を見せていくのかという部分をこれから描いていきたいと思うのですが、鈴木さんご自身も生徒たちに背中で語ってくれているというか。お芝居の仕方も、直接口で言うというよりは、背中で見せてくれているという印象です。
――これまでいろんな役者さんと一緒に作品を作ってきたと思いますが、鈴木さんの魅力はどういった部分にあるのでしょうか。
映像が完成すると、ドラマの完パケをお渡しています。そのため、普通は放送前に完成した映像を見て、お互いに感想を言い合うのですが、鈴木さんはオンエアでしかご覧にならないんです。
球児キャストたちはすぐに(完パケを)見て「あのシーンってこうでしたよね」と話しかけてくれるのですが、鈴木さんだけはオンエアで視聴者の方と一緒に楽しんでいるようで…そういう方は初めてで。
きっと役者さんとしてではなく、いち視聴者としてご覧になりたいという意味合いなのかなと思うのですが、すてきな姿勢だなと感じました。
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