鈴木亮平“南雲”に監督として戻ってきてほしいという強い思いで、野球部員が一丸となってつかんだ大きな1勝<下剋上球児>

2023/11/20 18:47 配信

ドラマ レビュー

新監督・山住に関するイヤなうわさを耳にする部員たち


越山高校の初戦の相手は、昨年ベスト8の五十鈴高校に決定。その五十鈴高校の野球部員の一人が、以前、山住が勤めていた横浜の高校にいた生徒で、家庭の事情で転校してきたという。

越山高校の野球部員たちがいつものコンビニで話していると、その五十鈴高校の生徒がいて、山住が横山の高校を辞めた理由を「部員との淫行」と告げた。

越山の部員たちは、そのうわさの真偽を確かめたくて南雲に電話するが「何疑ってんだ。山住先生を信用するのか、うわさを信用するのかどっちなんだ?って話だろ」と、南雲は部員たちに言い聞かせた。

チームワークを乱されそうになった部員たちは、対戦する五十鈴高校に勝ちたいという気持ちが強くなり、楡は電話越しに「一回でも勝ったら戻ってきてくれへん? 監督だけなら資格いらんやろ」と、部員全員が思っていた気持ちを代表して伝えた。

「負ける気ないで」「やったろうやん」「なんぼのもんや、五十鈴!」と意気があがる部員たちの声に、即答はしなかったが、その気持ちはしっかりと受け取ったように感じられた。

2番手ピッチャー・根室の変化に、エース・犬塚も刺激を受ける


2年生エースの犬塚翔(中沢元紀)はこの1年でメンタル面での成長も感じられるが、2番手ピッチャーの根室知廣(兵頭功海)にも大きな変化があった。南雲を相手にピッチング練習をしていた時、南雲の言葉をきっかけにサイドスローからオーバースローに投げ方を変えた。

元々コントロールが良かった根室なので、上背がある分、オーバースローで投げると急速と球威が増した。メガネからコンタクトレンズに替えたことも含め、野球にプラスとなる部分が多かった。

根室のピッチングがグンと良くなったことは、エースの犬塚へのいい刺激となった。野球がもっともっと楽しくなった根室は犬塚に「フォークボールの投げ方を教えてほしい」など積極的になり、犬塚も根室をいいライバルだと感じていたのではないだろうか。

根室も欲が出てきて、犬塚がつけているエース番号「1」をうらやましそうに見つめるシーンも。

1年前よりも成長し強くなった越山野球部


そして県大会がスタート。五十鈴高校に初回から3点を奪われたが、以前のような悲壮感はなかった。全員が「まだまだ取り返せる」という気持ちを持ち、山住のデータ野球も生かされ、2回以降は相手に点を与えず、粘り強さを発揮。

スタンド席に南雲の姿を見つけた部員たちは右手を高く掲げ、南雲もそれに応えるように右手を突き上げる。

椿谷(伊藤あさひ)が相手ピッチャーのクセを見抜いたことが突破口を開き、ランナーを溜め、根室が試合の流れを変える3ランホームランを放つ。ピッチングだけでなく、バッティングでも覚醒。

根室に続けと言わんばかりに他のメンバーも出塁し、満塁から押し出しを選んでついに逆転。9回、犬塚は続投を志願。これも根室に負けたくないという、いい意味での効果だと言えるだろう。ランナーを出してピンチを迎えながらも挟殺プレーで内野手が一丸となってアウトにして試合終了。

野球部員たちが一つになって悲願の1勝をつかみ取った。南雲も「歴史変えたな!」と大興奮。この勝利が新たなスタートとなる大きな”勝ち”となった。ここからどういう戦いをするのかが楽しみだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

※このドラマは「下剋上球児」(カンゼン/菊地高弘 著)にインスピレーションを受け企画されたが、登場する人物・学校・団体名・あらすじはすべてフィクションです。

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