「歳を重ねた末に目指すべきモデル」の1人になりつつある飯尾
昔ながらの“かっこいい大人”像といえば、なんでもスマートにやってのける寡黙なハードボイルド…というイメージを持つ人も大人世代には多いのではないだろうか。熱い想いを抱いていても、言葉にせず行動で示すことこそがかっこいいというスタイルだ。
もちろん、現代でもそうした立ち振る舞いに魅力がなくなったとは言わない。ハードボイルドに憧れ、渋い背中を見せようと努力する大人もまたかっこいい“大人の姿”だからだ。そこに貴賤はないと断言できる。
しかしハードボイルドは簡単ではない。能力や環境、さまざまな外的要因から“理想の自分”に届かない人は多いことだろう。そうした多くの人に取って、飯尾の“自然体”は目指すべき姿の1つだ。
できないことはできないと言い、頼るべき場面ではありがたく頼る。他人を卑下して笑いを取るのではなく、幸せなワンシーンを「幸せ」と表現して取り繕わない。年齢という垣根を超え、人と人のコミュニケーションであることを意識した会話をする。そうした素直で謙虚な姿勢が「愛されるおじさん」、ひいては「愛される人間」の姿ではないだろうか。
いまや“中高年の星”とも言える存在になった飯尾。愛されるおじさんっぷりが存分に発揮された「ずん喫茶」は、BSテレ東で毎週土曜よる10時から放送中。なお次回7月20日(土)の放送では、東京都文京区の大塚にある、素敵なレトロ喫茶を紹介する。