吉高由里子が石山寺での逢瀬について語る「当時は感性がむき出しに先行していた時代で、それはそれで美しいんじゃないかな」<光る君へ>

【写真】女房装束を身に纏い、内裏の廊を歩く吉高由里子“まひろ”(C)NHK

自分で用意せずとも第2章に押し出されたような感じでした


――「源氏物語」は女性だからこそ書ける文学だと思いますか?

紫式部が生きていたら聞きたいですよね(笑)。でもそうじゃないかな。政をしていない女性としての視点だから見えた状況とか関係性があったと思うし。まぁ男性版式部が書いていたら、また全然違う話になっていたと思うし、それはそれで話題にはなっていたと思いますけどね。

――いよいよまひろが「源氏物語」を書き始めるということで、視聴者も楽しみに待っていたと思います。第21回(5/26放送)では「枕草子」が誕生するシーンがすごく美しく描かれていて、ききょう役のファーストサマーウイカさんと定子役の高畑充希さんも「あのシーンはすごく試行錯誤して出来上がった」とお話されていましたが、その辺りも踏まえて「源氏物語」が誕生するシーンや今後について見どころを教えてください。

こっちだって負けないぐらいきれいなしつらえのやつを仕込みましたよ(笑)。帝に献上するためにみんなでね。一冊の本ができるまでの過程を、本当に時間をかけて丁寧に丁寧に撮ったので、そこは見ていて面白いんじゃないかなと思います。

きっと第1回から第31回まではまひろが自宅の外で経験したことが「源氏物語」につながっていく、その前書きみたいなものだったんじゃないかな。だからみんなが分かりやすいエピソードを散りばめていたんだろうなと思っていて。

「源氏物語」を読んでいない人もみんなが“そういうことか”と思える話が物語になっていくんじゃないかなと思います。読んでいない人も一緒に楽しめるように今まで種を蒔いていて、ここから一つずつ花を咲かせていくのかと思うと“なるほどね!”と思いますね。

いよいよ第2章が始まって、衣装やいる場所も変わりましたし、毎日見ている風景もガラッと変わって、自分で用意せずとも第2章に押し出されたような感じでした。皆さんにも放送を楽しみにしていただきたいですし、私もすごく楽しみです。