今回スペシャルをやると聞いたとき、「やっとできる!」というのが率直な気持ちでした。でも実際撮影に入ってみると、不思議と久しぶりな感じがしなくて(笑)。やはり長くやってきたシリーズだからなのでしょうか。
高嶋政伸さん演じる森山先生の奇怪っぷりと珍行動は相変わらず、というかさらにパワーアップしていますし、松坂慶子さん演じる森山先生のお母さんもなかなか強烈なキャラクター。お二人の絡みにはまったく違和感がないんです(笑)。なんて最高のキャスティングなんだろう!と驚いてしまいました(笑)。高嶋さんも、“卓ちゃん”という役がとても好きなのでしょうね、現場でも楽しそうに演じていらっしゃいました。
そして僕が演じる相良の策士ぶりもパワーアップしています。森山先生に対する“イジワル度”は前よりも増していて、その辺りも楽しんでいただけたらと思います。
今作は野際陽子さんがお亡くなりになってから初めての「DOCTORS」でした。正直僕はまだ野際さんがいらっしゃらないこと、ピンときていないんです。でも「このドラマが続く限り、作品の中では野際さんが生き続けていく」のだと思います。
「さぁ、今年もバリバリ働くぞ!」という時期の一歩手前に、ご自宅で2時間楽しんで見ていただけたらうれしいです。
また森山卓を演じられて本当にうれしいです。長くやってきたチームなので、みんな気心も知れていますし、撮影現場もとても和やかに進行しています。
今作で森山先生はついに院長というポジションに就いて、お坊ちゃま度、お人好し度にも拍車がかかってくるのですが、松坂慶子さん演じる“ママ”の存在によって、院長としてはちょっと足を引っ張られてしまうんです。超マザコンな卓ちゃんが繰り広げるバタバタや空回りは、まさに福田(靖)さんの脚本の面白さだなと思います。
野際陽子さんがお亡くなりになって、初めての「DOCTORS」ということもあり、スタッフ・キャストの皆さんからも熱い思いを感じています。そういった熱気も見ていただく皆さんに伝わっていけばいいなと思っています。
まるで音楽を奏でるように、気持ちよくストーリーが展開していく脚本。撮影はワンシーンごとに熱気、皆さんがこの作品を好きな気持ちが伝わってきて、とてもすてきだなと思いました。主演の沢村さんは本当にすてきな方。佇まいも落ち着いていらして、撮影のアイデアを出されるときも物静かにおっしゃられるんです。「お人柄だなぁ」と思って、いつも見ているんです。
私が演じた日美子は、いいお家柄の家庭でのびのびと育った、スケールの大きい女性なのだと思います。そういうお母さんから生まれた卓ちゃんだからこそ、あのようなユニークな子に育ったのだろうなと。野際陽子さんが演じられていた日美子の姉・たまきもスケールの大きな女性でしたしね。卓ちゃんも日美子さんも大好きです!
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