佐藤健「愛がなくなってしまったら、僕自身がなくなってしまうのと同じことだと思います(笑)」

2018/10/19 05:00 配信

映画

映画「億男」で3億円が当たるも親友に持ち逃げされてしまう一男を演じた佐藤健撮影=西村康


大友啓史監督が演出を手掛けた「龍馬伝」(2010年NHK総合)で、非業の最後を遂げる岡田以蔵を演じて注目を浴び、その後、大友監督作品の映画「るろうに剣心」(2012年ほか)シリーズで主演を務めた佐藤健。その大友監督との再タッグに、佐藤は「『億男』のような題材でやるのは意外だったけど、大友監督との仕事は楽しみでした」と語る。

佐藤健「このお話をいただいたときに、まず一男のキャラクターをどこに定めるのかを考えないといけないなと思いました。その部分は大友監督とずいぶん話し合いました」

佐藤が演じる一男は、兄が3000万円の借金を残して失踪し、それを肩代わりするために昼は図書館司書、夜はパン工場で働いている。そのために家族との関係もうまくいかず、人生のドン底状態にいる男だ。しかし、そんな彼が宝くじで3億円を当てたところから物語が始まる。

佐藤「この映画では一男の大学時代も描かれますが、彼は借金を背負ってから大切な何かを失ってしまった。その違いがにじみ出ればいいなと思いながら演じていました」

その一男を演じるために、佐藤は役作りとして寝ないで現場に行くこともあったとか。

佐藤「九十九プロデュースのパーティで大騒ぎして、翌朝目覚めたら九十九と3億円が消えていた、というシーンの撮影は、朝まで飲みに行って、そのまま現場に向かいました。あと、借金を返すために働き過ぎて、奥さんに対してイラだってしまうシーンも寝ないまま現場に行っていました。これは『バクマン。』(2015年)のときもやっていて、寝ないで漫画を描いたりするシーンのときは、同じ状況を作ろうと寝ないで現場に行っていました」