池松は今回、愛する人のため“絶対に勝たなきゃいけないケンカ”に挑む本作の撮影に当たり、自らの歯を抜こうとしていたという。
「多くの人の人生のバイブルになっている作品なので、歯くらい捧げないと、原作の新井先生にも認めてもらえないんじゃないだろうか」と心配していたゆえの行動だったとのことだが、新井をはじめ、蒼井にも「歯は大事だよ」と止められたと明かす。
池松は「何か母親に止められているような、妙な説得力があって…皆さんも踏みとどまりたいことがあったら、蒼井さんに止めてもらうといいですよ」と話し、会場の笑いを誘う。
そんな池松が演じた宮本について、生みの親・新井も「90年代に一番嫌われる漫画、嫌われる男に選ばれた宮本ですが、池松くんの宮本は、それ以上でした」と“絶賛”。池松は「光栄です」と、照れ笑いを見せていた。
この日、来場者には「俺の人生、薔薇色だからよお」という宮本のせりふにちなんで、一輪の薔薇の花が配られていた。
それに合わせて、池松は「人間讃歌であり、壮大なラブレターのような作品になったと思います。もし気に入っていただけたら、皆さんの愛する人に感想とともに、今日お配りした薔薇を渡してください。愛する人がいない人は、エンドロールに宮本が薔薇を食べるので、一緒に食べてください」とメッセージを送った。
最後に、真利子監督は「いつからか、キャストもスタッフも全員野球で『宮本から君へ』をすごい映画にするんだと、ここまでやってきました。これはもちろん、新井さんの描かれた『宮本から君へ』があってこそですが、自分が客観的に見てもすごい映画になりました」と本作への自信を見せ、舞台あいさつを締めくくった。
文具メーカーで働く営業マン宮本浩(池松)は、笑顔がうまく作れない、気の利いたお世辞も言えない、なのに人一倍正義感が強い超不器用な人間。
会社の先輩の友人である、自立した女・中野靖子(蒼井)と恋に落ちた宮本は、靖子の自宅に呼ばれるが、そこに靖子の元恋人・裕二(井浦)が現れる。
裕二を拒むため、宮本と寝たことを伝える靖子。怒りで靖子に手を出した裕二に対して、宮本は裕二に「この女は俺が守る」と言い放つ。
この事件をきっかけに、心から結ばれた宮本と靖子には、ひとときの幸福の時間が訪れる。しかし、2人の間に、人生最大の試練が立ちはだかるのだった…。
究極の愛の試練に立ち向かうべく、宮本が“絶対に勝たなきゃいけないケンカ”に挑む。
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