ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第111回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞 受賞インタビュー

撮影=石塚雅人

毎田暖乃

経験したことのない、お母さんの気持ちになるのは難しかったです

「妻、小学生になる。」で初めての助演女優賞を獲得しました。感想を聞かせてください。

演技の賞をもらうのは初めて。すごくうれしいです。この役に決まったときは、小学生だけど40代の女性を演じることをイメージしてみて、難しそうだと思いました。でも、原作漫画を読んで、「すごく面白い!」と…。
原作を読み込んで、貴恵(石田ゆり子)はどういう人なのか、これまでどうやって生きてきたのか、台本には書いていないことを考えたり、幸せに暮らしていたときの生活や、突然死んでしまったときどんな気持ちだっただろうと演技指導の先生と話し合いました。撮影に入ると、一つ一つの場面での貴恵や万理華の気持ちを、監督さんが丁寧に説明してくれました。やっぱり、お母さんを演じるというのが難しくて、自分のお母さんに「こういうときはどう思うの?」と聞きながら、イメージをふくらませました。


外見は小学生だけれど、中身は大人。本当に石田ゆり子さんが入っているような演技でした。

石田さんの演技をするというより、同じ貴恵という役を演じるので貴恵さんになる努力をしました。石田さんに初めて会ったときは、「この人と同じ役を演じるんだ」という気持ちになって、すごく緊張しましたね。石田さんは優しくて、撮影の合間には学校の話などいろいろ聞いてもらっていました。


貴恵はシェフなので、料理をするシーンがありましたね。

はい。撮影現場でもいろいろ作らせてもらって、この作品でとても料理が好きになったんです。休み時間にはフードコーディネーターさんの調理するところへ行って、オムライスを作りました。フライパンで卵をひっくり返すのもできるようになって、完成したオムライスはお母さんにあげました。


ラストは、貴恵が大切にしていた野菜畑で夫の圭介(堤真一)、麻衣(蒔田彩珠)に支えてもらいながら貴恵の魂が消えていくシーン。静かに涙を流す、すばらしい演技でした。

あのシーンは特に真剣にやりました。畑での場面はいつも泣くというか、(10年ぶりに畑を訪れ)ハバネロの実を見つけたときも泣いたし…。最後のシーンがクランクアップで、そのときも自然に泣けたんですけど、やっぱり「この撮影が終わってしまう」という思いもありました。監督さんの「カット」の声が掛かったとき、ほんまに寂しくなって、「でも、あとワンカットあるんかな」って思ったら、もうそのカットで終わりやったんで、大泣きしてしまいました。堤さんは「頑張ったな」って言って、頭をなでてくれました。彩珠ちゃんとも仲良くなって、一緒にバレンタインチョコを作りました。


毎田さんは大阪生まれですよね。「おちょやん」(2020~2021年、NHK総合ほか)のときは関西弁(河内弁)でしたが、本作では標準語。難しくはなかったですか?

そんなに大変ではなくて、周りの人が標準語なので、それにつられた感じで話せました。でも、堤真一さん(兵庫県出身)もたまに大阪弁でしゃべるんですよ。だから、つられて大阪弁になったときも。「大阪弁出てんで」って言われて…(笑)。そうやって撮影の合間に大阪弁で話していると、芝居でもやっぱり出てしまうので、気を付けていました。


大阪のお友達、学校の先生などはドラマを見てくれていましたか?

はい。担任の先生も見てくれました。学校での私は、友達とめっちゃ遊んでめっちゃ元気。「明るい性格だね」とよく言われます。だから、静かな万理華とは性格が反対で、貴恵が万理華の中にいたときの方が私には近かったです。


現在10歳ですが、将来の目標を教えてください。

友達と遊ぶのも好きだけど、お芝居もとても楽しいので、このまま女優さんになれるといいなと思います。(貴恵の弟を演じた)神木隆之介さんもすごく優しいお兄ちゃんで、神木さんも子供のときから演技をしてきて、私には「自分のやり方でやっていったらいいよ」「(演技の仕事を)続けていけばいいんじゃない」と言ってくれました。大人になったら、警察官の役や、今回出てきた寺カフェの弥子(小椋梨央)のような役をやってみたいです。


振り返ってみて「妻、小学生になる。」はどんな作品だったと思いますか?

とても心に残るドラマで、最終的に圭介と麻衣も(貴恵の死を乗り越え)前を向いてくれたし、本当に“あったかい”ドラマだなと思います。幸せだけどちょっと悲しいような…。そんなすてきな作品に出られて、他の役者さんもスタッフさんもみんなとても優しくて、本当に楽しい現場でした。

(取材・文=小田慶子)
妻、小学生になる。

妻、小学生になる。

村田椰融の同名漫画を堤真一主演でドラマ化。新島圭介(堤)は、10年前に最愛の妻を亡くしてから、妻のいない残りの人生を“余生”だと思って生きている愛妻家。そんな生きる意味を失った夫とその娘が、思わぬ形で妻(母)と奇跡の再会をして、生きることに再び向き合おうとする姿を描くホームドラマ。

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