ザテレビジョンがおくるドラマアカデミー賞は、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNo.1を決定する特集です。

最優秀作品賞から、主演・助演男女優賞、ドラマソング賞までさまざまな観点からドラマを表彰します。

第93回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞 受賞インタビュー

撮影=島本絵梨佳 衣装協力:MICHAEL Michael Kors

小池栄子

母親になってみたいなとあらためて強く思いました

弊社のドラマアカデミー賞で、小池栄子様が最優秀助演女優賞に選出されました。受賞のお気持ちをお聞かせください
私が演じた門倉麻子は、視聴者の方にとって好き嫌いが分かれる役柄だなと思っていました。なので「評価してもらったんだ」といううれしさと同時に、びっくりしたというのが正直な気持ちです。
さまざまな葛藤を表現する気迫に満ちた演技は見る者を圧倒しました。麻子を演じる上で苦労した部分はありましたか?
麻子の物事の受け止め方や、傷ついたときの次への歩み方を自分の中に役として取り込むのに苦労しました。私としては彼女のことを一番愛し、理解してあげたいという気持ちで演じていたので、そこは丁寧に作業したつもりです。
“産みの親”である結衣との心と心のぶつかり合いも大きな反響を呼んだシーンでしたが、演じてみていかがでしたか?
結衣との対決シーンでもつらい気持ちを抱えてました。結衣の「私が産んだのよ」というセリフで、麻子は一瞬にして散っていったような気がします。やっぱり産みの親にはかなわないと、麻子自身もどこかで思っていたことを突きつけられましたから。罪に目を背けて、ここまで広を一生懸命育ててきた、私は彼を愛しているんだと言っても、それは決して正論じゃない。あの場面は、吐きそうになるくらい、とてもつらいシーンでした。
結衣役の沢尻エリカさんとは、今回が初共演でしたね
沢尻さんは、とても男前なさっぱりしている女優さん。変に気を遣い合うわけでもなく、お互いにリスペクトしながら演じられたような気がします。一緒に芝居をしていて居心地の良い方でした。
最終回、麻子がマラソン大会に現れるという展開については、どう思われましたか?
台本を見て少し「えっ」って思いました(笑)。個人的には、第10話で広ときちんと別れたところでかっこよく去りたかったです(笑)。でも、あれが麻子らしいのかなと思ったりもしています。登場の仕方に関しては。プロデューサーから、結衣との土手のシーンで、麻子が最後の気持ちを吐露するから、その前の広との場面はカラッとした感じで対面しましょうと言われました。広の前ではあくまでも強い母ちゃんのフリをしてほしいと。自分が思っていることよりも、周りの人たちのアイデアのほうが面白かったりするので、あのシーンに関してはプロデューサーの案に乗ろうと思いました。
撮影前、作品のタイトルでもある「母になる」ということについて改めて考えることがありそうだとおっしゃってましたが、麻子を演じて何を感じましたか?
子供ってかわいいし「母になりたい」と思うけど、母親はこんな大変な問題と常に日々戦わなくちゃならないから「私には無理」という思いの繰り返し。感情がジェットコースターのように激しく揺れていました。でも、ドラマを見た私の母が「あなたを産んで、母親を体験させてもらって良かった」と言ってくれたんです。その言葉を聞いた時に、やっぱり母親になってみたいなとあらためて強く思いました。

こいけ・えいこ='80年11月20日生まれ、東京都出身。AB型。「ドラマ24『下北沢ダイハード』」(テレビ東京系)に出演中。女優以外にも、「クレイジージャーニー」(TBS系)でMCを務めるなど、幅広い分野で活躍している

母になる

9年前の誘拐事件をきっかけに、「母」という存在に向かって成長する女性たちの姿を描く人間ドラマ。主演を沢尻エリカが務め、水橋文美江が脚本を、中島悟らが演出を手掛けるオリジナルストーリー。沢尻演じる主人公・柏崎結衣は、息子が3歳の時に誘拐されるが、9年後、息子が生きていたという知らせを受け取る。

第93回ザテレビジョンドラマアカデミー賞受賞インタビュー一覧

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