“チェリまほ”が作品賞! 赤楚衛二の「安達を生きます」の言葉が心強かった(本間P)
自然に触れ合っているためのアイディアが必要だった
――撮影中の苦労などはありましたか? 「触れることで心が読める」という設定は、まさにこの作品の特徴であり、見どころの一つだったと思います。
触れる演出は、この作品ならではの苦労だったと思います。心の声を聞いている時間が必要なので、一定の時間触れていても不自然じゃない方法で触れ合っていなければならない。監督のアイディアだったり、赤楚さんと町田さんが「こうする?」と提案して下さったりして、出来上がっていきました。
――視聴者にとっても、ドキドキしながら楽しめる場面となっていました。
赤楚さんと町田さんは、現場でよくお二人でお話されていて。そういうコミュニケーションの育みが、安達と黒沢からにじみ出るものを生んだのだと思います。あとは、風間太樹監督がすごくディスカッションしやすい空気を作ってくれるんです。1シーン1シーン、演出する立場と演じる立場での対話を積み重ねていったことが、役のふくらみに繋がったんだと思います。
――現場はどのような雰囲気でしたか? 同性が多い現場だと仲良くなりやすかったり、男子校のようになったりなどありそうですが…。
本当にみんな仲が良くて、楽しい雰囲気でした。主演の赤楚さんが柔らかい空気を作ってくださっていて。ご本人は無意識なのかもしれませんが、すごく自然な気遣いをされる視野の広い方なんだなと思いました。時々安達っぽい一面が出たりするんですが、それを町田さんがつっこんだりして和気あいあいとしていました。