奥平大兼「生きてさえいれば、本当にそれでいいと思います」役者として見える世界とは
他人と話す中で、気持ちに変化が出るんだと思います
――作中では、5回告白され、押しに負けてOKする場面もあります。奥平さんは押しに弱い方ですか?
僕もそのタイプだと思います。さすがに告白は自分からすると思うんですけど、出会ったときは(相手のことが)分からないじゃないですか。相手のことが気にならない限り、自分からファーストコンタクトで話し掛けたり仲良くするのが苦手なので、話しかけてくれたらうれしいですね。そうやって話していく中で、気持ちにも変化が起きたりするのかもしれないです。
――元々苦手だったけど、人から推されて好きになったものは?
他人から薦められたものって、体験する気がなくなったりしませんか(笑)? 「これ面白いよ」とか「すごく良いよ」って言われると、なぜか避けちゃうんですよ。父親からずっと「音楽が好きなら、Tザ・ビートルズを聴いたらいい」って言われていたけど、当時の僕はクラシックを聴いていたので「俺の方が昔の音楽を聴いてるじゃん!」って思っていて(笑)。でもいざ聴いてみたら、すごく衝撃を受けたんです。知っている洋楽にもザ・ビートルズの影響を受けている曲や、似ている曲がたくさんあることに気付きました。「なんでもっと早くから聴かなかったんだ!」って悔しくなりましたね(笑)。
――幅広いジャンルの音楽が好きなんですね。
昔のものが好きですね。思えば、父親がレッド・ホット・チリ・ペッパーズがすごく好きで、子供の頃も家でずっと流れていたんです。マイケル・ジャクソンもよく流れていたけど、誰の曲か当時は知りませんでした。僕自身は、ずっとクラシックを聴いていましたが、1年前くらいから洋楽を聴くようになって。一番好きなのはエアロスミスです。音楽は、同世代よりも年配の方と話が合う気がします。
――先ほども「同世代と話すのが苦手」と言っていましたが、もしかしたら奥平さん自身が大人っぽくて、年配の方と話が合うのかもしれませんね。
大人の方は、僕より長く生きている分、話していて学べることがすごく多いなと思うんです。こうやって話すと、僕の精神年齢が高いみたいに思われるかもしれないですけど、低いんですよ(笑)。だからその反動で、精神年齢や実年齢が高い人と話して、自分と違う考えを知りたいのかもしれません。
毎週木曜夜10:00-10:54 フジテレビ系
●プロフィール
おくだいら・だいけん=2003年9月20日生まれ、東京都出身。映画「MOTHER マザー」(2020年)で俳優デビュー。ドラマ「恋する母たち」(2020年、TBS系)に出演するなど、役者として幅広く活躍中