――すると、まるでダジャレのような名前・役名についても、会議で決まることが多いのでしょうか?
会議で決まるパターンもありますし、脚本家からピカイチなものが出てくることもあります。登場人物の名前については、見る方になぜこういう名前がついたのかと、裏にある何かを想像してもらいたいので、ヒントを隠してあることが多いです。決まるまでにかなり時間がかかるときもあります。
放送される夜の8時から9時までの間にとにかく楽しみながら見ていただきたいので、事件の結末を推理していただきながら、「この名前の登場人物ならこういう展開もあり得るのかな?」と、家族や友人間で話しながら見ていただけたらいいなと思って作っています。
――キャッチ―さで見る人の記憶に残したいという狙いもありますか?
それは全編通じてありますね。「これはどの回だったかな?」「こんなテーマの回があったな」と思い返すときに、「パンの回」「餃子の回」といった何か具体的な単語、アイテムでその話を思い出してもらう狙いもあるので、何か明確なテーマで、その回全体を包むように心掛けています。
――女性刑事の「甘いもの」ニックネームもそのような意図で?
大福(斉藤由貴演じる平井真琴刑事のニックネーム)に関しては、黒い餡(あん)=犯人を白い餅で包んでいることから警察にとっては縁起物の和菓子だと警察監修の方から聞いたことがスタートで、そこからだんだんと形が変わって、印象に残りそうなスイーツのあだ名をつけるという縛りになっていった時期もありました。