自分がついた嘘に慟哭する紘一
咲と貴也のデート(紘一いわく“デイト”)をお膳立てした紘一。貴也から「咲さんの心が前を向けるまで、時間をかけて向き合ってきたいと思います」と言われると、「咲さんのことを一番わかっているのは青山(貴也)さんですね…」と寂しそうな表情を見せつつ、「咲さんのことをよろしくお願いします」と頭を下げた。
その後、咲の家を訪れた紘一は、咲の幸せを願う気持ちをあらためて告げた。そこで咲から、紘一に好意を寄せていた純(田辺桃子)のことを「合ってると思うよ」と言われると、鼻がピクリと動いた紘一。実は、純の告白はその直前に正式に断っていたのだが「付き合うことにした」と嘘をついてしまう。
それは咲に前に進んでもらうための悲しい嘘。ラストの帰り道、紘一は「これでよかったんだ」とつぶやくも、ガラスに映った自分の姿に「お前、嘘ついたな!」と叫び、泣き崩れた。
演じる永山の迫力に言葉を失い、見入ってしまうほどで、このラストは屈指の名シーンとして心に残った。当初はクセの強さが目立ったが、内からあふれ出る感情を見事に表現する永山によって、紘一という人物がより魅力的になっている。
6月11日(金)放送 第9話あらすじ
咲は紘一との思い出が詰まった共有名義のマンションを売ることを決意。マンション売却の一切を委ねられた貴也は紘一を訪ねる。
そんななか、咲が担当するカリスマ恋愛小説家・連の小説が完成間近に。結末は咲と紘一次第だと言う連は、強がる咲の本心を見抜く。
(文=ザテレビジョンドラマ部)