佐久間Pが今回始めたYouTubeでの取り組みは、上述したディレクター、プロデューサーのいずれとも似ていない。スポンサーの支援のもと、テレビクオリティの新企画を次々に打ち出すという点で一線を画する。
それに加えて、劇団ひとりを向こうに回し、番組プロデューサーがどっしりと動画(番組)のホスト役を務めるのも斬新だ。普通、裏方がタレント然として振舞うことは、視聴者に認知されていなければ、「誰だ?お前」と反感を買ってしまう。
しかし佐久間PのANN0は長らく高い聴取率を維持し、番組イベントを開催すれば即完売するほどの人気を誇っている。こうした熱量の高いファンがいる限り、“究極のファンビジネス”といわれるYouTubeにおいても高いエンゲージメント率をキープし、プレイングマネージャーのような立場で自由闊達な配信を続けていけることだろう。
そして、佐久間Pのような有力な作り手がYouTubeチャンネルを持つことで、仲の良い人気タレントを動画に引っ張ってくるのでは?という期待もできる。現に、劇団ひとりがYouTubeに出演することなどほとんどない。18年の付き合いがある佐久間Pだからこそ、出演したと考えるのが妥当だろう。
ということで今後、「NOBROCK TV」には、おぎやはぎ、千鳥、バナナマンといった佐久間Pの戦友たちが出演する機会があるかもしれない。さらにこの先、「NOBROCK TV」が成功した暁には、テレビで力を蓄えた作り手が続々とYouTubeでチャンネルを持ち、豪華ゲストとともにテレビでできないような斬新な企画の数々を打ち出す…という未来が待っているかもしれない。
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています