お笑い芸人たちが自身のネタでしのぎを削り、毎年スターを輩出しているお笑い“賞レース”。今年も「キングオブコント2021」、「M-1グランプリ2021」「―THE W」の予選やエントリーがスタートした。2020年の「女芸人No.1決定戦 THE W」でファイナリストとなったAマッソ。決勝の舞台で映像を使ったネタを披露し、抜群の存在感を見せた2人は、今年も賞レースへの参戦を表明。どんな思いで挑むのか聞いた。
ファイナリストになったことでメディア露出に変化が?
――初のファイナリストになった「女芸人No.1決定戦 THE W」から半年ほど経ちましたが、環境は変わりましたか?
加納:「ありがたいことにテレビの仕事が増えました。やっぱりインパクトがある大会だと感じましたね。そしてファイナリストってこんなにデカいんだと思いました」
村上:「まぁあのときは売れると思いましたけどね。なかなかそんなにすんなりといかんかった(笑)。なんで今年も…とは思いますが、どうなんですかね」
――今年は「キングオブコント」「M-1グランプリ」「THE W」と全ての賞レースに参加するのですか?
加納:「一通り出ようかと」
村上:「去年、ラストイヤーだった「R-1グランプリ」には出たんですが、まぁあれはあれで」
加納:「最後だから出たといった感じです」
村上:「とか言ってマジになってたじゃん!」
加納:「ゆりやん(レトリィバァ)には勝つ!」って言ってたのに全然負けてんじゃん。準々で負けてんじゃん。
村上:「ウチなんて二回戦敗退だっつーの(笑)」
加納:「なんで、『R-1』は終わりました(笑)」
――賞レースと一口にいっても、それぞれの大会でモチベーションや戦い方は違うものですか?
加納:「どうなんですかね。まぁ『R-1』は『M-1』や『キングオブコント』より楽しかったです。あくまでも記念受験的な感覚でやっていたからかもしれないですが。そしてやっぱり『M-1』と『キングオブコント』はスベりたくないという保守的な気持ちになる。で、『THE W』はまたちょっと違った気持ちになる大会なんですよ。まず、何しよう?というところから始まるから。これをやったらどうなるんやろう?というワクワク感があるというか。どこか異種格闘技な感じ。でもそういうとこが自分たちには合っている気もします」
村上:「ウチには分からんけど(笑)。でも去年は映像と漫才を組み合わせたネタをやって、衝撃を与えて…。分かりやすく私たちがどういう人なのかというのは説明できたとは思います」
加納:「また新しいことができたらいいですね。それが理想です」
――「THE W」で見せた、映像を使った漫才は斬新でしたね。
加納:「あのネタはもともと自分たちのイベント用に作ったものだったんです。で、出場が決まって、あの場所ならできるなって。ただ思ったのは、舞台だと全体を俯瞰して見るんで問題なかったんですが、テレビを通して見たとき、私たちを映している映像と全体の映像2つの画面が必要になるんですよ。それがちょっと、どうだったんかなーって思いました。テレビでネタをすることについても模索しないといけないなと思いました」
村上:「やっているときは、映像と自分たちのネタがきちんと合っているのか不安でしたね。でもまぁ良かったと思ってます」
――加納さんがネタを作っているんですよね。
村上:「完璧にできた状態でもらっています。そしてイメージを全て伝えてもらって極力それに合わせるようにしますけど、まぁできひんことはできんと言うんで、それは無理はしていないですね」
加納:「こっちが折れて折れて…」
村上:「それでいいよって言われるんでそれでいいかなって」
加納:「考えずに待っているのは正直うらやましいです(笑)」