TOMORROW X TOGETHERの2ndアルバムのリパッケージアルバム「The Chaos Chapter: FIGHT OR ESCAPE」の発売を記念したメディアショーケースが8月17日、オンラインで行われ、メンバーのSOOBIN、YEONJUN、BEOMGYU、TAEHYUN、HUENINGKAIが出席。リード曲の「LO$ER=LOVER」(※LOVERのVの正式表記はハートマーク)を披露した。
TOMORROW X TOGETHERは韓国の5人組男性アイドルグループ。デビュー2年目ながら、今年5月末に発売した2ndアルバム「The Chaos Chapter: FREEZE」が米ビルボードで初登場5位、9週連続チャートイン、その後リパッケージアルバムが再度チャートインし合計10週チャートインを記録。日本のオリコン週間ランキングでも初登場1位を獲得するなど世界的にヒットしている。
最年長のYEONJUNは、これまで発売したアルバムの中で最も発売間隔の短い発売となった本作について「とてもワクワクしていて楽しみ。今回の活動で、成長した姿をお見せしたい」と意気込んだ。
「LO$ER=LOVER」には、パン・シヒョクPDの提案のラップ制作にも参加。初めてタイトル曲の作業に参加することになって、個人的にも強い思い入れを感じているというYEONJUNは、ネットフリックスのドラマ『このサイテーな世界の終わり』から歌詞の構想を得たことを明かし、「冒険の旅に出た少年少女2人が経験する感情の変化が印象的で。2人がソウルメイトとして互いに救われ、一緒ならなんでも乗り越えられると思う、そんな感情を盛り込みました」と語った。
タイトルに使われたドル($)マークについては「僕は、正直これまでお金の重要性をそんなに認めていなくて。いつも幸せが優先だと考えていましたし、お金についてあまり知ろうとしてこなかったと思う。でも、社会生活を始めて、今は自分が欲しいものを得るためにはお金が必要だとわかりました」とZ世代ならではの告白を。
アルバムタイトルに掛けて、ストレスフルな状況やプレッシャーに直面したときに「戦うか、逃げるか」と質問されたYEONJUNは、「最近は“僕らが成功したのは、事務所(BIGHIT MUSIC)のおかげだ”という世間の視線と戦っています」と告白。「もちろん事務所という枠の中でより強く、安定して成長できた部分はあります」と認めつつ、「そういう視線に打ち勝つため、僕ら自身の基準を厳しく設定して、一生懸命頑張って、努力もしています」とその戦い方を明かした。
さらに、「着実に努力を続けていくことで、良い音楽、良いステージでその努力を証明できると信じています。遅くなってもいいから、ゆっくり、地道に戦っていくのが僕なりのやり方です」と補足した。
その一方で、世界に認められつつある活躍については「人気をちょっと実感しつつある」というYEONJUN。「プレッシャーを感じるときもありますが、それを原動力にして、さらに成長するTOMORROW X TOGETHERになりたい」という真っ直ぐな姿勢で、事務所の先輩であるBTSの活躍もプレッシャーになるかという質問にも回答。
「先輩たちの活躍を聞くと、僕らもとてもうれしいし、たくさんのいい刺激をもらっています。素晴らしい先輩が近くにいるということは、僕たちにとっても大きな力になります。もちろんプレッシャーを感じる部分もありますが、それは避けられないことなので、プレッシャーを乗り越えるために、目標をさらに厳しくし、努力する。良い音楽とステージで、僕たちの努力を証明できると思う」と重ねた。
また、リパッケージにあたり追加されたファンソング「MOA Diary(Dubaddu Wari Wari)」にちなんで、MOA(ファンの総称)についての話も。「僕はMOAのSNSを見ながらいつも感謝しています。ファン同士でお互い大変なことを話して慰め合っているのを見て、僕も勇気をもらうこともありました」というYEONJUN。
「僕も人間なので、たまには弱い姿をお見せすることもあります。どんな状況も、逆境を乗り越える過程だと考えれば、必ず乗り越えられると伝えたい。仕事柄、僕にはできない経験も、MOAの皆さんの書き込みを見て、間接的に経験できている気がします」と感謝していた。
◆取材・文=坂戸希和美