「オードリーのオールナイトニッポン」での仕事内容は…
――ラジオでは「オードリーのオールナイトニッポン」の作家歴が長いですよね。番組開始当初から作家を務めていましたが、一度番組から離れ、現在ではまた作家を務めています。再び「オードリーのオールナイトニッポン」につかれた経緯をお聞かせください。
番組始まった2009年から2014年か2015年くらいまでやっていました。一回番組から離れたのは、単純に他の仕事が増えはじめたからですかね。作家のお手伝いとして勉強で入らせてもらったんですが、他番組からたくさん作家としてお声がけいただいたのもあったり、子どもが生まれたばっかりだったり。
再び番組につくようになったきっかけは、番組の全国ツアーでした。ツアーではオードリーが各所で漫才をすることになっていてそのお手伝いで再び声をかけていただいたんです。そのまま武道館のライブまでお手伝いをしてなんとなく自然な流れで、当時ディレクターだった石井ちゃんに「いてもらった方が良いです」と言ってもらって。「やれることあればやらせてもらいます」っていうことで、また番組についています。
――オードリーさんのラジオの作家としては、どんなお仕事をされているんですか。
基本的にはオードリーがただ面白い番組なので、そんなに何か大げさにやることはないんですけど、多少コーナーがあったり、新しくコーナーを考えようというタイミングもあったりします。あとはトークゾーンがすごく長い番組なので、放送前には、春日のトークゾーンをまとめるときの話し相手になっています。基本的に春日が喋るんで、僕が何かするということでもないんですけど。
――春日さんのフリートークをつくるうえで、協力されているんですね。
協力なんて大そうなことはしてないですが、春日はあんまり人に心を開かない人で、スタッフ陣でも僕が1番春日とちゃんと喋れるので、「今週どんな話するの」と僕が放送前に一応聞いてるだけですね。どっちかというと仲がいいのは若林くんなんですけど、若林くんはいろんなスタッフさんとちゃんとやりとりができる人なので、ずっと1人でいる春日に声をかけにいくという感じでしょうか。
――どうやって春日さんとトークをつくっていくんでしょうか。
本当に口数が少ないので、何があったのかを聞くことがすごく大きいです。話そうとしていることについて、「誰と一緒にいたか」「何があったのか」「そもそもなんでそう思ったのか」などを聞いて、整理してもらうというか。あとは本人が大したことないと思っている話でも、「聞いていたら、それ変な話だよ」ということもあるので、じゃあそっちのトークにしようかとか。でも、本当にまったく何もない1週間もあるので、そういうときは「本当に今週は何もなかったか」というのを、調査員みたいに聞き出すということはやってますね(笑)。
ラジオパーソナリティも担当「もがき苦しんでいた数十年後の結果としては大成功」
――その他のお仕事だと、掃除とトイレ関連が多いんですね。
掃除については、今は「有吉ゼミ」のロケがメインです。2~3カ月に1回出していただいて、丸一日かけてロケをします。世界一のDJであるDJ松永くんたちと楽しくやらせてもらってますね。あとは、個人的に新しい洗剤が出ればいろいろ試したりとか、「こんなブラシはどうかな」とか掃除用品の研究みたいことをしたりとか。掃除やトイレに関わる取材やインタビューもあります。これまでに、トイレに関わる本だけでも3冊、掃除の本も1冊出させてもらいました。
――芸人としての活動で、サトミツさんが大事にされているものはなんでしょうか。
「劇、佐藤満春」という、自分が制作・演出・出演する舞台を、数年前から何回かやっています。これは、自分の“ものづくり“の基軸になるところですね。「劇、佐藤満春」が、将来的に東京ドームでやるような大イベントになるかというと、もちろんそんなことはありません。でも原点回帰といいますか、すごくピュアに自分が信じる面白いものを、自分の責任で出していくっていう作業なんですよ。大変は大変なんですけど、今後もライフワーク的にやっていこうと思っています。
――そしてラジオの分野では、InterFM897「佐藤満春のジャマしないラジオ」とラジオ日本「佐藤満春in休憩室」でパーソナリティを務めていますね。
「ジャマしないラジオ」に関しては、生放送で僕が好きな音楽を僕が選曲してかけるという番組です。この番組がラジオ界を席巻する超お化け番組になるかというと、そんなことはないと思うんでが、僕自身がラジオとそこでかかっていた音楽に救われた歴史があるので、“佐藤少年”のような人がたまたま番組を聴いたときに「もうちょっと頑張って生きてみよう」と思えるような音楽との出会いがあるといいなと思ってます。
「休憩室」は10年ぐらいやってるんですけど、「ジャマしないラジオ」よりもディープな、ほそぼそというか。トイレの情報をしっかり伝えていく、トイレの番組を10年やっていることの異常さというか(笑)。ラジオ好きなタレントさんが山ほどいるなかで、地上波で2つも冠がついた番組を担当できているのは、青春時代に「ラジオの仕事したい」ともがき苦しんでいた数十年後の結果としては大成功だと思います。