自分たちが面白がりながら作っている
――月替わりで街を変えていますが、どうやって決めているのですか?
ノリです(笑)ジョニーズ3人のグループLINEがあって、次はどこ行こうか、クリスマスだから六本木に行こう、とかやりとりして。基本的にはノリで決めています。
――撮影はどのように?
事前に必ずここで撮ろう、という場所を決めて行程表を作って、当日良い場所があれば追加することもあります。行程表は師岡さんが作ってくれていて。師岡さんは酒場のプロフェッショナルなので、最後必ず居酒屋にたどり着く(笑)
――キンさんとしては、なぜここまでフォロワーが増えたと思いますか?
おもしろいし、害がないですよね。フォローして嫌な気持ちになることがない。フォロワーに女性が多いこともありますが、ジョニ男さん自身あんまり過激な投稿は好きじゃないので、そういうのも控えていて。あと、色々な街を回っていくので、自分の知ってる街にも来たりして親しみがあるのかな。ファンの方から「〇〇に来てください」とコメントをもらうこともあります。
――確かに、見ていて心なごむような面白さがあります。
ジョニ男さん自身が結構なんでも積極的にやってくれる人だし、僕たちがおじさん3人で面白がりながら作っているので。投稿文も、撮った写真を見ながら大喜利みたいに考えてます。毎月最後の投稿は師岡さんのイラストで終わるのですが、街をテーマにした一篇の小説を読んだような気持ちになってくれたらうれしいです。
最も反響があった投稿は「あのCM」のオマージュ
――インスタきっかけの嬉しかったお仕事はありますか?
本が出たことですね(「幻の哀愁おじさん」/文芸春秋)。「いつか本になったらいいね」と話していたら本当にそうなって、嬉しかったです。ちなみに担当の編集者も素敵なおじさまでした(笑)
――過去の反響が大きかった投稿を教えてください。
反響が特に大きかったのは、2019年のクリスマスイブに投稿した写真です。牧瀬里穂が出ていたJR東海「クリスマス・エクスプレス」CMのオマージュなんですが、撮ってるときから全員爆笑してて、たくさんコメントもつきました。元ネタがわかる年代の方からの反応が多かったです。
――被写体としての岩井さんの魅力はどんなところだと思いますか?
やっぱり見ているだけで面白いですよね。撮ってると、芸人さんなので色々狙ったポーズや顔も作ってくれるんですが、僕や師岡さんとしては狙いすぎてない方がじわじわくると思っていて。ジョニ男さんって個性は強いのに、意外と街に溶け込むんです。絶対現実にはいないんですけど、絶妙にいそうな既視感というか。
――今後やってみたいことはありますか?
「このまま80歳まで続けていったら面白いね」って3人で話していて。そこまでやったら本物だと思ってます。ジョニ男さんはお笑い芸人だし、僕は編集者で師岡さんはイラストレーター、それぞれ本業があるので、インスタは皆が楽しめるようにやり続けたいです。