真っ当な食レポも…永野が番組で見せる“意外な一面”
さて冒頭から永野のことを「宮崎出身」と紹介しているが、そもそも永野は、自身の故郷宮崎には複雑な感情を抱いていることで知られる。
「久保みねヒャダこじらせナイト」(フジテレビ系)や近著「僕はロックなんか聴いてきた〜ゴッホより普通にニルヴァーナが好き! 〜」で語られたところでは、幼稚園から中学までエスカレーター式で上がれるエリート校にいた永野はその間に落ちこぼれ、地獄のような高校生活を送る羽目になっていた。コンプレックスを募らせながら民放が2局しかない街でお笑い芸人を志した彼は「東京 is No.1」の気持ちのもと故郷をエスケープして上京したのだった。そんな彼にとって宮崎は「借りがない」「逃げてきた」街であり、これまで地方出身であることは極力表に出さずに芸人人生を送ってきたのだった。
そんな永野にとって民放が4局の「地方」宮城で番組をやるというのはどういう感覚なのだろうか。本音のところはわからないが、今のところそのような地方コンプレックスは微塵も見せることなく番組を進行している。宮城県民なら知らない人はいない八木山ベニーランドでのロケでも「まったく知らなくて申し訳ない」「でももっと知りたい」「知らないからこそ見つけられるいいところがあると思います」と地元リスペクトの謙虚な姿勢が目立った。
このように永野の本来持っている毒の部分を基本的にはあまり見せない「わっしゃ」。永野の至極真っ当な食レポや、地方アナへの優しい対応などを見ると、「普段世の中のありとあらゆるものに毒づいている永野にもこんな一面が」と新鮮に感じてしまう。