放送を見て驚きっぱなし
――放送をご覧になっていかがですか?
佐野:面白いと思いますね。そして犯人のあの行動は…。
芳根:犯人について言っちゃうの?
佐野:それは言えないです(笑)。でも見ていて考察する方の気持ちが分かるというか。脚本がすごく面白いです。
芳根:あと考察している方々から気づかされることも多いよね。
佐野:こういう所を見ているんだと思いますね。ちょっとしたことでも「もしかしたら…」と言っているのを見ると、自分がお芝居する上で、本当に些細なことさえも気をつけなきゃと思います。余分なことをしたら怪しまれますから(笑)。でもこの演者側と視聴者側との関係性は新しくて面白いと思いました。
芳根:本作はキャストがすごい人数なので、台本しか読んでいなくて現場を知らないブロックが結構多いです。なかでも気になっているのは菱田さん(桜井ユキ)。第6話で課長(西島秀俊)の部屋で「部屋とワイシャツと私」を歌ってアイロンを掛けていたシーンは、怖さと笑いでいっぱいになりました。台本で読んで知っているのに、それを越えてくるというか。もう拍手です!菱田さんのシーンは、怖さや不気味さもありつつ、さすがだなと思いながらオンエアを楽しんでいます。
佐野:あのシーンも面白かったけど、僕は亀田運輸でのシーンにはほとんど参加していないから、放送を見て驚きっぱなし。第1話の冷凍遺体はかなり印象的です。
芳根:あれは現場にいても驚くよ。すごくリアルで衝撃的で…。そういうシーンはこれからどんどん増えていくと思います。
笑い溢れる撮影現場
――現場はどのような雰囲気で撮影されているのですか?
芳根:笑いが絶えなくて困っています(笑)。こんなにシリアスな場面が多いドラマで、こんなに笑いが溢れるの?というくらいで。でもそれが逆にバランスが取れている感じもして。私たちの心的にはすごくいい現場です。
佐野:やはり西島さんが現場の空気をいいものにしてくれているんですよ。大体、西島さんきっかけで笑いが起きるので。それは半年間、シリアスなドラマをやる上で本当にありがたいです。
芳根:そういえばこの前、西島さんから「ヨシコってポンコツなのによくやってるね」と褒められた。あっ、ヨシコというのは私のことなんですが…。そして「ヨシコって小学5年生くらいだよね。あの頃、こういう子いたよ」と急に言ってくるの(笑)。
佐野:芳根さんが小5ということは西島さんは…。幼稚園の年中さんくらいかな(笑)。
芳根:本当に(笑)。でも、そういうことを言える関係性が築けているのは本当にいい現場だと思います。
――最初からいい雰囲気だったのですか?
芳根:今回の現場が半年あるというのがわかっているから、なんかみなさんの腹のくくり方が違った気がします。探り合っている場合じゃないなと。私も人見知りであまり初めての人は得意ではないけど、半年一緒にやらせてもらうなら仲良くやりたいと思い、自分から頑張ろうと心構えて現場に入ったところはあります。まぁ佐野くんとは何も頑張らなくても仲良くなったのですが…。
佐野:なんか初めからすごく仲良くさせてもらって。「私、人見知りなんだよね」と聞いたときは、「絶対ウソ!」と思ったくらいですから。全然、そんな感じはしないです。