「青い鳥」と同じように印象的なのが、今、まさに配信で見ている「協奏曲」(1996年)。木村拓哉さん大好きな僕としては外せない一作で、改めて見るとめちゃくちゃ大人の話でカッコいいです。
田村正和さんが演じる建築家・海老沢と木村さんが演じる建築家の卵・翔、そしてその2人に愛される宮沢りえさんが演じる自由な女性・花。この3人のラブストーリーですが、感情の揺れ動き方がリアルなんです。下手すると誰にでもホイホイついて行ってしまう感じの女性に見える花も、海老沢と翔のどちらにもそれぞれの魅力があって悩むよな~って同意できるというか。これはもちろん演じている3人の演技力があってこそですが、キャラクターそのものにもどこか説得力があるんです。
中でも素晴らしいのが田村さん。独特な言い回しだったりときにはセリフを噛んだりするのですが、それももしかしたら台本に書いてあるのかも?と思わせるくらい役に溶け込んでいるんです。できることなら、どんな台本で、実際にはどういうセリフが書かれていたのか見てみたい。それくらい海老沢は田村さんそのものです。改めて見ると、田村さんって本当に不思議な存在です。このドラマも海の中からタキシード姿で現われるのがファーストカットなんですが、度肝抜かれますよね。それがカッコ良く見えるというか。どんな非現実的なことも田村さんにはちゃんと馴染む。全てが田村さんのためにあるのかな?と思わせてくれます。
それと同時に木村さんがサブに回っている事実にも驚きです。きっとこの作品が最後じゃないかな? この作品が放送される2クール前に「ロングバケーション」(1996年、フジテレビ系)に出演して、それ以降はずっと主演だと思います。そういう意味でもかなり貴重。田村さんとのケミストリーも素晴らしいし、そういう主役級の人をサブに添える“金10”の力強さも感じます。平均視聴率が23.9%(ビデオリサーチ調べ)と、この枠最高なのも分かる気がします。とにかく最初のシーンでびっくりすること間違いないですから、見て欲しいですね。
大好きだった“金10”の話をしてきましたが、4月からは、高橋一生さんと柴咲コウさんが共演する「インビジブル」。犯罪コーディネーターと刑事がバディを組むというミステリーですが、やはりオリジナル。きっとひと筋縄ではいかない内容なんじゃないかな。2人の演技は間違いないので、どんな作品になるか今から楽しみです。
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