TBSラジオの新しい“朝の顔”として「パンサー向井の#ふらっと」のパーソナリティを務めるパンサー向井慧。「今回のような勇気ある決断をこの先できるのかなと考えたときに、『もうこれ以上のことは自分にはないのかもしれない』と思った」と大きなオファーを引き受けた理由を明かす。“前任”である伊集院光については「継ごうなんて恐れ多いことはまったく考えていない」と述べ、伊集院からかけられたという言葉を振り返り、「改めて偉大な先輩だなと感じました」と話した。また、近年は今回のパーソナリティ就任のほか、「あちこちオードリー」「有吉の壁」「トークサバイバー」など様々な番組で大きなインパクトを残す向井。「“芸人”と名乗ることへの負い目があった」という向井が飛躍するきっかけとなったのは、「結局はごまかせない」「体当りでぶつかれ」という心境の変化だった。
TBSラジオ『向井の#ふらっと』初回放送で「緊張してる」と言わなかったわけ
――改めて「パンサー向井の#ふらっと」の初回を振り返り、感想をお聞かせください。
とりあえず無事終わったなという感じですね。前日の夜は緊張して眠れなかったり、生放送のリズムがまだできていなかったりで、苦労したところはありましたが、なるべく「初回放送で緊張しています」という話はしたくないなとだけ考えてたので、そこは言わずにできました。
――「緊張してます」と言わなかった理由は何でしょうか。言った方がハードルは下がるのかなと思いますが。
そうですよね。でもなんか当たり前じゃないですか(笑)。言ったら安心する部分はあるんですけど、オープニングトークで「緊張してます」という話にたくさん時間を使ってしまうのはもったいないなと思ったんです。
――向井さんというと「ナインティナインのオールナイトニッポン」リスナーだったりと、深夜ラジオの印象が強いです。深夜ラジオと朝のラジオとの違いで、気をつけたことをお聞かせください。
話すスピードを1.5倍ぐらい遅くしゃべることと、僕はどうしてもヒートアップしてくると甲高い声になっちゃうので低めの声を多めに出すことを、意識しました。朝のラジオはやったことがないので分からないんですけど、まずは自分なりにやってみようと。今後、いろんな意見が出てくると思うので、そういう意見はしっかり受け止めながら、調整していけたらと考えています。
――リスナーの意見も聞きつつ、ということですね。
もちろん「いやいや、朝っぽくないよ」と言う方もいると思うんですけれども、それに関してはちゃんとフィットしてきたい気持ちがもちろんあります。でも、結局自分ができることしかできないので、良い塩梅を探していけたらと思います。
“朝の帯ラジオ”を引き受けた理由「これ以上のことはないかも」又吉&若林に相談も
――朝のラジオは未経験で不安も大きかったと思いますが、それでもオファーを引き受けた理由は何だったんでしょうか。
もちろん相談させていただいた先輩方のお言葉も大きいですが、アドバイスを自分なりに持ち帰って考えた時に、こんな華々しい打席が自分にめぐってきたことは喜ばしいし、これを引き受けるのはカッコイイなと(笑)。今回のような勇気ある決断をこの先できるのかなと考えたときに、「もうこれ以上のことは自分にはないのかもしれない」と思って、お引き受けしました。
――相談した先輩として、又吉さんと若林さんの名前を挙げてましたね。
あんまり多くの人に言えるような案件ではなかったので、又吉さんと若林さんにさせていただきました。又吉さんは僕が一番公私共にお世話になっている先輩なので、又吉さんに相談するというのは、自分の中では当然なことでした。そして若林さんは、僕はラジオについて非常に影響を受けていますし、「あちこちオードリー」などで何度かおしゃべりさせていただいている中で、こんなにも僕の気持ちをくみ取って聞いていただける先輩ってなかなかいないという体験をさせてもらってました。なので、若林さんの意見も聞きたいと思ったんです。