元HKT48の兒玉遥が、10月22日に主演映画「空のない世界から」の公開記念舞台あいさつに、共演者のつむぎ、佐藤江梨子、上村侑、監督の小澤和義と共に登壇した。日本に1万人いると言われている“無戸籍者”。本作は、夫のDVから逃げ出し、無戸籍の娘を育て、懸命に生きるシングルマザーの姿が描かれている。
アイドル当時との違いを感じていただけたら
主人公・麻衣香を演じる兒玉は「アイドル当時は、元気! フレッシュ! みたいなハッピーなイメージが強かったと思うんですけど、この作品ではすごく暗い役で、アイドル時代から見てくれてる方にはすごくギャップのある役だと思います。アイドル当時との違いを感じていただけたらうれしいです」と、演じた役柄について語った。
シングルマザーという難しい役については、「母親役も初めてですし、シングルマザーということで最初は不安もあったんですけど、キャストの皆さまに支えられたりして、明るい雰囲気だったので楽しく撮影できました」と回顧。
娘・さくら役のつむぎは、「オーディションの時から来てくださっていたので、本番でも安心して演技ができました。踊るシーンでは振り付けも考えてくれて、ちゃんとできるか不安だったけど、一緒に練習してもらえたのでうれしかったです」と母親役の兒玉との撮影を様子を話すと、兒玉は「バッチリ踊れてたよ! 100点!!」と笑顔を見せた。
撮影での印象的なことを聞かれると、兒玉は「とにかくたくさん走ったので、すごく痩せました(笑)。走っている時の麻衣香は力強くて、最初のシーンと比べると母親として自信を持って過ごしている姿に変わっていると思います。表情とかたたずまいとかが変わっていく様子も注目して見ていただけたら」と、見どころをアピールした。
中西智代梨「“成長されたなぁ”って、母のような目で見ておりました」
フォトセッションが行われ、舞台あいさつが終了すると思われたが、ここでHTK48で兒玉と同期で、現在はAKB48のメンバーとして活躍中の中西智代梨がサプライズで応援に駆けつけ、「はるっぴ、おめでとう!」と花束を贈呈すると、兒玉と「久しぶりだよね?」「東京でも会えてないよね」「元気だった?」「元気だよ!」と言葉を交わして再会を喜んだ。
すでに作品を見た中西は「HKT48時代のはるっぴは、『みんなにハッピーを与えます!』みたいな女の子だったのに、今回はシングルマザーで、全く違うタイプの役の女性を演じられてて、“成長されたなぁ”って、母のような目で見ておりました。すてきでした」と感想を伝えると、兒玉は笑顔になり、「まさか同期と会えるとは思ってなかったので、花束贈呈の時間もいただけて幸せでございます」と喜びの気持ちを伝えた。
最後は、兒玉が「『空のない世界から』が無事に公開できてうれしいです。作品を見終えた後に、一筋の光が見えるような、そんなパワーをもらえるほっこり温かい物語になっています。しっかり瞬きせずに集中して、楽しんで見ていただけたらと思っておりますので、よろしくお願いします」というメッセージを届けて舞台あいさつを締めくくった。
映画「空のない世界から」は10月21日よりシネ・リーブル池袋ほか、全国順次公開。
◆取材・文=田中隆信