Liyuuの音楽活動は、止まらない。3rdシングル『TRUE FOOL LOVE』インタビュー
『ラブライブ!スーパースター!!』に唐 可可役で出演する、歌手・コスプレイヤーのLiyuu(りーゆう)。自身名義での音楽活動でも、今年2022年2月に1stアルバムのリリース&パシフィコ横浜国立大ホールでの1stコンサートを成功させており、これからの活躍がますます楽しみだ。そんなLiyuuの、およそ9ヶ月ぶりとなる新たなリリースが、現在放送中のTVアニメ『夫婦以上、恋人未満。』の主題歌を表題曲とする、3rdシングル『TRUE FOOL LOVE』。まずは、2年ぶりに臨んだタイアップ楽曲収録のエピソードから、話を聞いた。
スタジオに着くと、「絶対上手くいく」と思うんです
――自身の音楽活動としては久しぶりのリリースになりますが、最近は元気に活動していますか。
Liyuu:すごく忙しいもあるんですけど、そこまで深刻にはなってないです。まだ、「もうダメだ」みたいな感じにはなってないかなって。
――「もうダメだ」ってなりかけてたことがある?
Liyuu:1stアルバムを作っているときは、別でライブツアーもしている最中でした。同時進行だったので。でも、元気に、乗り越えます。
――3枚目のシングル“TRUE FOOL LOVE”は2年ぶりにアニメタイアップの楽曲ですが、アニメにつく楽曲を歌う、という話を聞いて、どう思いましたか。
Liyuu:聞いたときは、「ようやく来た」みたいな感じでした。でも「ようやく来た」って、どこかで話に出た気がするんです。アルバムか写真集かどっちかで出たことある気がする。
――「ようやく来た」と思ったということは、「やりたいなあ」と思っていたわけですね。
Liyuu:そうですね。デビューもタイアップ曲だったから、アルバムも出しているんですけど、やっぱりアニメのタイアップもやりたい気持ちはあります。
――タイアップをやりたいのはなぜ?
Liyuu:あの~、オタクですから(笑)。もともとアニメが大好き、そしてアニソンも大好き。アニメを見てアニソンを聴いて、わたしもアニソンを歌いたい気持ちになって、そしてメジャーデビューしました。昔からずっとアニメは好きですけど、歳を重ねると、なんていうか、アニメを一番愛していた頃より、気持ちはちょっと薄くなった気がするんです。
――学生時代、いちファンとしてアニメを見ていた頃とは、見方も向き合い方も変わりますね。
Liyuu:はい。学生時代は、毎日何かしらアニメを見たい気持ちが強いんですけど、今はたぶん、「今期はこれにしようかなあ」になってるんです。昔は、なんでも見るタイプでした。だから、ちょっとだけ薄くなった気がします。でもアニソンは、わたしにとっては初心のようなものですね。
――逆に言うと、仕事が忙しくても時間を作って、アニメを見る時間を取っているんですね。
Liyuu:わたしは、アニメがストレス発散みたいになっていて。けっこう、朝起きて仕事行く前のご飯タイムと、仕事から帰ってのご飯タイムは、食べながらアニメを見ます。
――それは、ほぼ毎日?
Liyuu:そうです(笑)。
――(笑)。全然、気持ちが薄くなってない。
Liyuu:今はアニメと、いろんなドラマも見ています。韓国のドラマが多いかなあ。でもアニメも、毎クール見るものを選んでいます。
――今回のアニメタイアップは、原作が『夫婦以上、恋人未満。』というコミックですね。作品に触れてみて、どんな印象がありましたか。
Liyuu:設定が珍しいと思いました。今までこういう作品も、けっこう興味を持ったりしていました。
――ジャンル的には、いわゆるラブコメの作品ですよね。歌うにあたって、作品のことはどのように意識していたんですか。
Liyuu:実は歌っているときは、アニメのことと、自分がこの歌詞のような状況になるとどういう感じになるのか、両方想像しています。レコーディングのときは、自分をこの歌詞に乗せての表現がメインだったかなって思います。歌詞には、主人公の気持ちもけっこう入っていると思うんですけど、自分も曲の主人公の気持ちになるように歌いました。ヒロインの気持ちを乗せて、ヒロインの気持ちで歌う。
――ヒロインの気持ちになるけど、これはキャラソンではないですよね。
Liyuu:そうですね。今まで歌ってきた曲たちは、けっこう楽しい感じのメロディが多かったんですけど、今回の曲はAメロ・Bメロのリズムが跳ねたりしていて、自分的にはちょっと挑戦でした。
――歌詞はどんな印象でしたか。
Liyuu:甘酸っぱい、初恋の感じです。経験したことないの気持ちかな。経験したことないんだけど、知りたいんです。アニメの主人公の4人には、全員こういう気持ちがあると思うんです。
――彼らは経験したことはないけど、気持ちがポジティブというか前向き、だけどちょっと悩む部分もある、みたいな印象がありますね。
Liyuu:そう。わたし的に、この曲を歌ったときは、悩み多めです。歌詞の最初で、《何パーセント好きくらいを恋というのかな》って、自分に訊いてるんですよね。何パーセントからがほんとの恋で、何パーセントまでは友達なのかがずっと疑問で、わからないから訊いてるんですね。
――レコーディングのときは、どんなことを意識して臨んだんですか。
Liyuu:どうだろう?レコーディングのときは、どうするか自分で決めていったんです。それで、レコーディングの日にまた新しい考えがあらわれてくるので、微調整をしながらやりました。スタジオで、レコーディングをしながら、新しい発想が出てくることが多いです。
――タイアップのシングルは久しぶりなわけですけど、2年前と今とでは、だいぶ環境が違いますね。
Liyuu:はい、全然違います。
――スタジオに行く前の気持ちの作り方は、以前とは違っていたりしましたか。
Liyuu:今回の曲は、今までとちょっと違うところがあって、ちょっと心配はありますね。でも、スタジオに着くと、「絶対上手くいく」と思うんです。昔は、でき上がったものを見たことないこともあって、結局どういう感じになるのかなって想像ができなかったです。
――完成形がイメージできないからこその心配があったと。でも、今は違いますね。
Liyuu:はい、謎の自信が持てました(笑)。仮歌さんにはいろんな雰囲気の人がいますけど、「わたしが録るんだったら、わたしの曲になる」っていう、自信がちょっとあります。
――「自分の歌にする」って、わりとLiyuuさんの音楽活動のキーワードでもありますよね。
Liyuu:そうです。やっぱり、誰の真似とか、誰かと似てるって言われたくないのこともあって。自分らしさを表現したいです。今回の曲は、TAKUYAさんが作った曲だから、初めて聴いて「あっ、TAKUYAさんの曲だね」っていうイメージは絶対にあると思うんですけど、わたしが録って、そして曲になってから聴くと、Liyuuの色も乗ってるなあって思われるようにしたいです。Liyuuの色を曲に乗せて、Liyuuの曲になるっていう。
――ちなみに、「Liyuuの色」ってどういうものなんですか? Liyuuの歌のよさ、という意味でもあるとも思うんですけども。
Liyuu:自分で自分のよさを言うんですか?
――そう(笑)。
Liyuu:恥ずかしいなんですけど(笑)。言っていいんですか?
――ぜひ。
Liyuu:ずっと大事にしているところは、表情の作り。歌詞が、表情に乗る、言葉になる。歌じゃなくって、聴いたときに話しかけてるような感じです。歌なんですけど、話しているみたいな感じで、聴きやすい歌です。とりあえずメロディだけ脳に入りました、という曲もありますけど、歌詞に感情を乗せたいです。感情と表情を乗せて、曲を聴いたとき、「こういう話をしているんですか?」「こういうことを歌ってるんだ」って、秒でわかる感じです。今はまだ、上手くできているかはわからないんですけど、曲を聴いて感動させることが、上手くできたらいいなって思います。
――なるほど。“TRUE FOOL LOVE”には《何パーセント好きくらいを恋というのかな》というフレーズが3回出てくるけど、それぞれ表情が違うわけですね。
Liyuu:はい、ちょっとずつ違います。1回目は、曲の始まりだから「疑問」です。後ろのふたつは、前の歌詞の意味を受けて、《何パーセント好きくらいを恋というのかな》のフレーズが出てきたと思います。
――TVアニメと原作コミックにはメインキャラクターが4人いるわけですけど、高校生の時期を先に経験した立場から、彼らにアドバイスをしてあげるとしたら、どんな言葉になりますか。
Liyuu:そうですねえ…、「なんとかなります」です(笑)。はい、これを伝えます。自分の心の中で、一番に思ったことをそのまま表現すればいいと思います。
1997年、中国・上海生まれ。コスプレイヤーとしての活動を通して、ホリプロインターナショナルのスカウトを受け、2019年より日本での活動をスタート。歌手としては、2020年1月に1stシングル『Magic Words』でデビュー。TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』に、唐 可可役で出演。3rdシングル『TRUE FOOL LOVE』は、2月発売の1stアルバム『Fo(u)r YuU』以来、9ヶ月ぶりのリリースとなる。
Liyuuオフィシャルサイト:https://liyuu0109.com/
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