俳優の岡本圭人が7日、都内で行われた主演舞台「4000マイルズ〜旅立ちの時〜」(12月12日より日比谷・シアタークリエにて上演)の製作発表記者会見に、共演の森川葵、瀬戸さおり、高畑淳子とともに出席した。
舞台「4000マイルズ〜旅立ちの時〜」とは
本作は、2011年にオフ・ブロードウェイにて世界初演、2012年にオビー賞のベスト・ニュー・アメリカンプレイを受賞、2013年にピューリッツアー賞の最終候補となり、以降、世界各地で上演されてきた珠玉のヒューマンドラマで、本邦初演となる今回、岡本、森川、瀬戸、高畑が、シアタークリエで4度目の演出となる上村聡史とともに挑む。
休学中の大学生で、自転車でアメリカ大陸横断の旅に出て、その最終地点であるニューヨークを訪れる主人公のレオ役を演じる岡本は、本作の魅力を尋ねられると「レオは心にちょっとした傷を持っていて、その傷が(高畑演じる)ヴェラおばあちゃんとお話ししていくうちに、少しずつ癒されていって修復していき、次の人生の旅路に進むという過程を見せられるように、一生懸命稽古をしています」と力強くコメント。
岡本、役作りのために約400kmの日本縦断旅
また、岡本は役作りのために新潟のほうから千葉まで約400kmの距離を自転車で走ったそうで「まず6400km(=4000マイル)を自転車で横断するというのが“どういう気持ちなんだろう”とか、“何を考えていたんだろう”というのがすごく気になり、スケジュールを見たら5日間くらい空いていたので、自分もレオっぽいことをしたいなと思い、日本縦断の旅を自転車で頑張ってみました」と打ち明け、4日かけて日本縦断したことを明かし「いろんなことを考えながら旅をしていると、少しずつレオの気持ちがわかったような気がしました。今も稽古中なので本を読みながら、上村さんに導いていただきながら、キャストのみなさんと話し合いながら作っている状態なんですけど、今後、レオがどうなっていくか、舞台に立ったときにレオという人物がどうみなさまに映るのか、そういうものを楽しみにこれからも稽古をしていきたいと思います」と意気込んだ。
さらに、本作の内容にちなみ、“思い出深い旅”を聞かれた岡本は、今回の自転車での日本縦断を挙げ「“こんなことできるんだ、自分”って自分が1番びっくりしたんですよね。でもいま考えてみると大変でしたね。トンネルってこんなに怖いんだとか、山を自転車で登るってこんなに漕がないと、途中で休まないといけないんだとか…。そういったことを感じられたりして、山や森のエリアからだんだんと都会に近づいていく感覚は、レオの西海岸から東海岸に行く感覚と似ているんじゃないかなという風に思いました」と振り返り、「4日目に荒川を通ってスカイツリーが見えた瞬間に“都会だ…”ってすごく安心しちゃいました」と笑顔を見せた。
◆取材・文=風間直人