右肩上がりの売上は「戦略もクソもない」が「おもろいこと重視でやってきた」
――「ザ・森東」では毎年、ファンを集めた「株主総会」を行っています。毎年、右肩上がりの売上となっていますが、会社が継続的に成長している秘訣や戦略などあれば教えてください。
森田:戦略もクソもないんですけどね。おもろいこと重視でやってきたら金が付いてきたという感じです(笑)。でも強いて言うなら、グッズが思いのほか売れたとか、YouTubeが予想外に回ったりとかですかね。もう一つ、僕らはどんな媒体にも出られるということも大きいかもしれません。大手であれば、「この媒体には出れない」という縛りが多分あるんでしょうけど、僕らは大体出られるので。第7世代とかに比べたらエロもできますし、エロって割と金になりますし(笑)。
――「ザ・森東」のキーパーソンとでも言うべき存在が、会社設立時から二人三脚でやってこられたマネージャーのヤマネヒロマサさんです。ヤマネさんには普段どういったところで「助けられている」と感じますか。
森田:いやもう、一番働いてるんじゃないかっていうぐらい働いてくれてます。僕らが行かなくていいように、ヤマネさんとクライアントだけで打ち合わせを成立させてくれることも少なくないですし。経理や税金周り、そのほかの雑務も全部やってくれますし、とにかくめっちゃ助かってます。
東ブクロ:仕事の量もそうですけど、もともと芸人だったから、面白いことと寒いことの境界線をわかってくれているんです。だから、「これはちょっとどうなんやろ?」と思うような余計な仕事が、僕らに回ってこないで済んでいるんですよね。
森田:それはあると思うわ。僕らのキャラクターを考えて、この仕事には向いているのか、向いていないのかをしっかりと精査してくれている気がします。あとは、最高のネアカなので(笑)。僕ら二人の潤滑油として最高のマネージャーじゃないでしょうか。
――そもそもどういった経緯でヤマネさんがマネージャーになられたのでしょうか。
森田:ヤマネさんはもともと知り合いで、「さらば青春の光ふぁいなる」を手掛けた会社の関連企業に勤めていたんです。で、「ふぁいなる」が終了するとなった時、それまでは、番組プロデューサーだった元ビビるの大内(登)さんが僕らの仕事の窓口業務を担当してくれていたんですけど、これ以降は無理だとなって。そこで、手が空いてそうなヤマネさんに「マネージャーとしての資質は申し分ないから、給料三等分でいいのでやりませんか?」と声をかけて。そしたら「人生最後の博打するわ」と乗っかってくれたんです。
マネージャーと“給料を三等分”の理由「ガッチガチの運命共同体」
――なぜ給料を三等分にしたのでしょうか。
森田:マネージャーってどこか、いちサラリーマンというか…。そういう意識でやっていない人もいるとは思うんですけど、特に大手芸能事務所だとタレントをたくさん抱えてるので、「こいつが売れようが売れまいが給料は一緒」という意識になりがちな気がするんですよね。マネージャーは実績が可視化されず、給料に反映されにくいので、良い意味でも悪い意味でも「サラリーマンだな」という人が多いように感じて。
――そうなんですね。
というのも、僕らが松竹にいた頃、「ここから頑張っていこうな!」って、すっごい熱量で居酒屋で語っていたマネージャーが翌月に辞めたことがあったんですよ(笑)。ただそれはもう、その人の人生だからしょうがないですし、そういうものだと割り切るしかないわけで。だったら、給料を三等分して、僕が1億円稼いだ時にはマネージャーも1億円稼いでいるという、ガッチガチの運命共同体を作っておけば辞めないんじゃないかと考えたんです。
――マネージャーのヤマネさんとは運命共同体なんですね。森田さんは社長として「自分の取り分をもっと多くしたい」とはなりませんか。
森田:別に今稼いでいる金なんか、自分が稼ぎたいと思った額からしたら微々たるものですから、「ま、いいか」という感じです。いわゆる先行投資ですね。こっから回収できるんじゃないかと期待しています(笑)。
――ブクロさんは、スキャンダルなどで仕事が減ったこともあったかと思いますが、その時はやはり「給料三等分」に助けられたという思いだったのでしょうか。
東ブクロ:そうですね。それがなかったら食えてるかわからないわけですから。でも、僕の大義名分としては、森田に対して「おまえが言い出したから止められへんで」という気持ちでいます(笑)。
森田:もしも歩合だったらどれくらいもらえるんだと思って、なんとなく計算したことがあったんですけど、やっぱり頭抱えましたもん(笑)。でも、さっきも言ったように「そんなもんは微々たるもの」と思ってやるしかないですけどね。
――ライブの話に戻るのですが、次回のライブの展望を教えてください。
森田:もう徐々に決まってきていて。おそらく動員はまた今年よりも増えて、開催する都道府県も増えるかなと。だけど、コントライブって公演数を増やせば増やすほど基本的に赤字なんですよ。なので、ほんとに少しにはなりますけど、増やせると思います。
東ブクロ:公演が増えるとか自分は全然知らないので、とりあえずゴルフをできる時間だけ確保してもらえたらうれしいです。もうそこだけです(笑)。
森田:増えた土地でゴルフできるのが理想的やな(笑)。でも、次のタイトルはブクロが考えてくれているので、そこも乞うご期待です。
――最後にDVDを今後手に取っていただけると思われるファンの方に向けて、メッセージをお願いします。
森田:2時間ほどの作品となっておりますが、飽きずに見てもらえるのではないかと自負しています。また、ライブの裏側をブクロと作家のなべちゃん(渡辺佑欣)が語る特典映像も45分と充実していて、そこも見どころです。
東ブクロ:ネタはもちろん、映像として細かい演出の部分も楽しめる内容となっているので、ぜひ見ていただけたらと思います。
文=こじへい
約14,000人を動員し、コンビ史上最大規模となったライブの千秋楽公演(浅草公会堂)を完全収録!
発売日:2022年12月21日
価格:<『五穀豊穣』収納BOX付き限定DVD>¥4,950(税込)、<『五穀豊穣』DVD>¥3,666(税込)
収録分数:本編120分+特典45分
収録内容:オープニングコント/破格の態度/違約金ビジネス/ハイ&ロー/ZZZ/入ります!/調教師コメント/オレオレ/エンディングトーク
特典映像:東ブクロと聞く「五穀豊穣」のこだわり
初回限定封入特典:DVD発売記念オンラインイベント参加応募券
■DVD発売記念オンラインイベント
開催日時:2023年2月4日(土)18:00~
応募方法:初回限定生産版に封入されている応募券でエントリー
出演者:さらば青春の光