キャラクター各々が抱えている過去が深いんですよね(羊宮)
——お互いの初対面の印象は?
【羊宮】それが、私……第一話にして、時間を間違えて、遅れてきてしまって。なので、ほんとに最初の印象は……。
【森川】平謝りしてたね。アハハハハ。
【羊宮】ほんとにすみません!
【森川】そこがクウミっぽかった(笑)。
【羊宮】大失態をおかしてしまったという感情でしたね、初対面は。
【森川】ぴったりの役ですごいなと思ったよ。クウミちゃんは、元々は22番という番号なんですよね。実験場を抜け出して、港町の酒場で出会った人の名前をその場でつけた。彼女自身が持っているバックボーンは真っ白で、そこから俗世間や世の中の色にどんどん染まっていく。そういう部分でもぴったりだったから(笑)、何も問題もなかったです。で、お芝居としては、よく食べる役で、羊宮さんが食べるアドリブを入れるんですけど、明らかに画以上に食べるんですよ。
【羊宮】アハハハハ。ほんとですか?
【森川】僕らが長年仕事していて、画に合わせて食べるアドリブは何度もやってきたけど、僕らが想像する以上の食べっぷりなんですよね。これはNGだろうなと思っていたら、「食べすぎ」と言われて。そうだよねって思いながらも、その一生懸命さ、食べ物をエネルギーとして取り込むんだっていう熱心さがクウミとシンクロしていました。あ、すごく役をちゃんと理解してるんだなって感心しましたね。
【羊宮】食べながら喋るとセリフが聞こえないってことは自覚しているので、抑えようとしているんですけど、それでも何話か、そういうディレクションをいただくことが多くて。でも、まさか画よりも食べすぎていたなんて……。
【森川】口の中に入れて喋るシーンとか耳だけで聞いていると、何を言ってるかほんとにわからない(笑)。
【羊宮】気をつけます!
【森川】いや、今のままでいいですよ。
——(笑)羊宮さんから見たジイロは?
【羊宮】なんやかんや言いながら、最後は助けているところがカッコいいですし、シンプルにかわいいなと思っていて。私が好きなのは、ちょっとコメディチックな会話になっちゃう時ですね。“猫かぶりの”ミャア(CV:芹澤優)さんとか、パーティーのメンバーが増えて、乗せられていくとき。ちょっとあっけに取られるようなときのジイロさんがいい感じで抜けてるところというか。普段なら跳ね除けるところを、つられて流されちゃうところが好きです。
【森川】人恋しかったのかな、たぶん。クウミちゃんとの出会いがきっかけで、ジイロを取り囲む物事が回っていくわけじゃないですか。なんかね、それは、今の時代にも繋がるかなって感じてて。似たような境遇の方もいると思うので、共感を得ていただけたらうれしいなと思いますね。
【羊宮】各々が抱えている過去が深いんですよね。このアニメは見ていけば見ていくほど、また1話から見返してたくなる展開があってストーリーとは別のところにある。一人一人が抱えているものにも魅力がいっぱいだと思います。
——森川さんが最初におっしゃっていたように、謎もいっぱいあるので、続きが気になってしまいます。
【森川】そうですね。なぜ巨獣がいるのか。なぜ“ナギモリ”と“カンナギ”が合体して戦ったのか。その謎みたいなものは見れば見るほど深まっていくし、クウミの成長と、ジイロが過去のトラウマをどう克服していくのかも重なっている。相当見応えのある作品になってます。
【羊宮】クウミは演じていくについて、自分からの発言が多くなっていくので、確かに成長していってますね。
【森川】あと彼女は、ストーリーが進むと、僕なんかより遥かに大変ですから。「えっ!!」っていうようなすごい展開になっていくので、後半は特に気になると思います。ね?
【羊宮】はい! 私も気になってます。言えることが限られているんですけど、役者としても、たくさん読み込んで頑張りましたので、楽しみにしていてほしいです。
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発売日: 2023/05/31