大人と子供をバランスよく、30歳を目前に今思うこと
──本作や、2022年夏に放送されたドラマ「純愛ディソナンス」では既婚者役を演じた中島さん。現在、お芝居の仕事ではどんなことを求められていると分析していますか?
今が1番どちらもやれるタイミングなのかなと思っています。たしかに、結婚だったり、人生の転換期を迎えるような役が続いている一方、ドラマ「大奥」では、最初は19歳ぐらいの役なので。少し歳上の役を演じるときには、自分の周りの近しい境遇の人を想像して役作りしているのですが、自分よりも若い役を演じるときには過去の自分を振り返って見るようにしながら、大人と子供を行き来しています。
──今年30歳を迎えますが、自分の中で大人になったなと感じることはありますか?
正直、全然変わってないんですよね。歳の近いメンバーが周りにいるからというのもあるかもしれませんが、いつでも子供になれるので。求められる役柄が変わっていき、深みのある渋い男性になりたいなとは思っていますが、その一方で今のまま子供の心を持っていたいなとも思うんですよね。どちらの顔も持つことで僕自身バランスが取れるだろうし、観てくださる人を驚かせられると思うので。そのギャップは大事にしていきたいです。
──30歳になるにあたり、今後やっていきたいお仕事はありますか?
今回の映画をきっかけに、ちょっとダークな役が増えていったらおもしろいんじゃないかなとは思います。今までは好青年役がすごく多かったのですが、どっちもできるようになりたいです。それから、小さい頃からこの仕事をしていますが、今回の撮影を通して「まだまだ知らないことっていっぱいあるんだな」と思いました。だから、どんどん新しいことに出会って、グループや個人の魅力に繋げていけたらなと思います。
■取材・文/於ありさ