BTS(防弾少年団)・J-HOPEのソロドキュメンタリー「j-hope IN THE BOX」が2月17日に配信された。同番組は、BTSで最初にソロ活動を開始したJ-HOPEが、2022年7月31日(現地時間)にアメリカ・シカゴで行われた世界的ロック・フェスティバル「Lollapalooza(ロラパルーザ)」のステージにヘッドライナーとして立つまでの約200日を記録したもので、一人黙々とアルバム制作に打ち込む姿やソロデビューに向けて準備を行う姿が惜しげもなく詰め込まれている。(以下、ネタバレを含みます)
ソロの作品集は5年ぶりのリリース
その名にふさわしく、優しい笑顔とにぎやかな笑い声で周囲を明るく照らすBTSのムードメーカー・J-HOPE。BTSは2022年6月14日に配信したデビュー日を記念する「2022 BTS FESTA」(通称:バンタン会食)でソロプロジェクトに注力することを発表したが、そのわずか12日後にソロアルバムのリリースを発表したのが彼だった。J-HOPEがソロの作品集を発表するのは、2018年のミックステープ(無料で入手可能なインディーズ作品のようなもの)「HOPE WORLD」以来、5年ぶり。『Jack In The Box』(=びっくり箱)と名付けられたソロアルバムはドキュメンタリー内で本人も語っている通り、「HOPE WORLD」発表時よりも世界でさらにもまれ、より音楽的に成熟した楽曲が収録されている。
ディズニープラス「スター」で配信された今回のドキュメンタリーは、今や巨大事務所となった「HYBE」内にある自身のスタジオで、一人パソコンとマイクに向かい、苦悩する姿からスタート。BTSの中で一番のきれい好きとして知られる彼だが、机の上にはドリンクのカップが複数置かれ、余裕のなさが伝わってくる。J-HOPEもBTSのデビュー時より積極的に楽曲制作に携わっているが、そんな彼でも何のために作っているのかも分からなくなるほど、追い詰められていたと語っている。
そのため、ロラパルーザ当日をD-DAY(決行の日、重要な日)として、その174日前の「D-174」には、ソウルを飛び出して、光州(クァンジュ)広域市の実家へ。途中、観光地としても人気の全羅南道の潭陽(タミャン)の並木道に立ち寄るなどして気分転換し、意図的に(本名の)“チョン・ホソクに戻る”ことで、気持ちを切り替えたようだ。息子の活躍を大切に見守るようにBTSグッズが陳列された実家では、母の料理を味わい、少し顔色がよくなったようにも見える。
世界的フェスのヘッドライナーでソロライブデビュー
実家からソウルに戻ってからは、7月14日のアルバムのリスニングパーティーの準備、7月31日のロラパルーザに向けてのセットリスト、振り付けの考案、楽曲のバンドアレンジと休む間もない。ホストを務めるリスニングパーティーでは、料理やドリンクの試食から音響の確認、プレゼントへのサインなど、やることだらけ。しかもロラパルーザの準備もあり、本当に怒涛(どとう)の日々だったはずだ。
驚いたのはフェスが行われるシカゴ入りしたのが、わずかD-5ということ。そこからダンサーやバンドメンバーとリハを行い、当日流れる映像も確認して、本番に臨むのである。高い緊張感の中で細かい音響の変更や、ダンサーのグルーヴ感の調整が行われ、わずか4日間で精度をMAXまで持っていくのだから、さすがプロフェッショナル。本作の終盤はそのリハの様子と、まさにその時のJ-HOPEの心情、そして本番の様子がザッピングされ、何とも言えない高揚感に包まれる。
実はソロでのライブは、これが初めてだった。いきなり世界規模のフェスの大トリとして、10万5000人を前に1時間16分のライブを行うのだから、さすがBTSのJ-HOPEだと言いたくなる。しかし、大切な仲間と作り上げてきたBTSという看板を背負って、異種格闘技とも言えるフェスに一人で臨むのは相当なプレッシャーだったそうで、かなり体重が落ちていたとライブ直後の生配信で告白している。
とはいえ、ダンス由来のアーティストらしく、音楽と一体となったライブは神がかっており、その表情に圧倒されるはずだ。ちなみに約30年のロラパルーザの歴史の中で、メインステージを飾った初の韓国アーティストになったそうだ。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/j-hope-in-the-box/
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https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/bts-permission-to-dance-on-stage-la/
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