ナイナイやかまいたちも…1万人以上を教えた伝説の講師が語る、お笑いに学ぶコミュニケーション術<最強の時間割>
伝説のお笑い講師が芸人にならなかった理由
そもそも、本多がお笑いをやろうとしたきっかけは何だったのか。高校2年生の頃に心臓発作で倒れ、7年近く自宅療養していたという本多。その時期に、本多が聞いていたラジオでたまたま漫才台本募集があった。そこで送った台本が、なんと11本連続で採用されたという。それほどまでにお笑いの才能があれば、自分で芸人をやろうと思ってもおかしくはないが……。「(漫才を作るのとやるのとでは)次元が違う」と語る本多。だからこそ、上手い下手は関係なく、舞台に立つ人は全員リスペクトしているそうだ。
そんな本多に、お笑い芸人を目指しているという学生から「女性と上手く話せる方法はないか」という斜め上の質問が。戸惑いながらも本多は、話の苦手な人こそ早口とした上で、「自分では話せているつもりだが、相手にちゃんと伝わっていない」と持論を展開。例えば、「M-1グランプリ2019」(ABCテレビ)で優勝したお笑いコンビ・ミルクボーイの漫才のように、「ありがとう」という言葉ひとつ取っても1秒〜1秒半かけてゆっくり喋ると気持ちが伝わるという。
最後に、本多は「かっこいい大人とは」という番組お馴染みの質問に「ありのままにしてる人かな」と回答。「結局人は自分が納得しないと動けませんから。じゃないと後悔すると思うんで『最終的には好きなことしいや』といつもみんなに言ってます」と一番伝えたいメッセージを届けた。
■文/苫とり子