アニメや舞台、ドラマやバラエティーなど多方面で大活躍中の声優・宮野真守が、3月17日(金)公開のDC最新作、映画「シャザム!~神々の怒り~」で主人公・シャザムの日本版声優を務める。演じるのは、“見た目はオトナ、中身はコドモ”という異色のヒーロー。「この作品の面白さを絶対に表現したかった」と語る宮野に、アフレコの裏側や“ヒーロー”に対する思いを聞いた。
最高の状態で表現するために、家でかなりの練習をした
――宮野さんは「シャザム!~神々の怒り~」という作品のどんなところに面白さを感じましたか?
宮野:前作「シャザム!」(2019年)はシャザムのヒーローとしての在り方が面白いだけでなく、メンタリティーが子供だからこそ、コミカルに描かれることが多かったと思います。今作ではそのコメディー要素がかなりパワーアップし、主演のザッカリー(・リーヴァイ)さんがさらに面白く演じていらっしゃったんですね。そんな彼の声のイントネーションや表情、機微などを最高の状態で表現できるように、家でかなり練習をしました。それくらい、この作品の面白さを絶対に表現したかったんです。
――たくさん練習を重ねたということは、それだけシャザムを演じるのが難しかったということでしょうか?
宮野:難しかったですね。ザッカリーさんは早口ですし、声の幅も自由に演じられていました。それを日本語で表現するとき、俳優さんの演技にとらわれず演じるのも一つの手段ですが、僕はザッカリーさん自身の表現に合わせた面白さを追求したいと思いました。だから、シャザムがどういう音でしゃべっているのかをしっかり聞いて、そこに合う日本語を当てていくようにしたんです。難しい部分もたくさんありましたが、僕はチャレンジするのが好きなので、楽しみながらアフレコさせていただきました。
数多くのヒーローを演じて感じる“ヒーローの力”とは?
――宮野さんが感じた、シャザムのヒーローとしての魅力とは?
宮野:シャザムは完璧ではないので、頑張って何とかヒーローになろうとする姿がとてもけなげだと思います。とはいえ、成熟していないから戦うことにビビるし、仲間ともすぐケンカしちゃうし、うまくできなかったら分かりやすくヘコんじゃう(笑)。それでも家族を守るために頑張るところに愛情が見えますし、思春期ならではの心の揺れもしっかり描かれていて、共感できるんです。みんなが半人前だけど、何とかして戦い、成長していくというところが、この物語の楽しいところだと思います。
――宮野さんご自身は、“ヒーローの力”を感じる瞬間はありますか?
宮野:これは声優というお仕事の特徴でもあるのですが、僕は本当にたくさんのヒーローを経験させていただいていて。そこで、自分自身では感じられないようなヒーローとしての在り方をたくさん“もらう”んです。ヒーローだからこそ、世間や子供たちに伝えられることがある。「自分は無力だ」と思うことが起きても、ヒーローは飛び越えていける。そういうときにヒーローの力を感じますし、ヒーローとしての在り方を一緒に経験させてもらっていることをありがたく思います。
■映画「シャザム!~神々の怒り~」
3月17日(金)公開
配給=ワーナー・ブラザース映画/監督=デイビッド・F・サンドバーグ/出演=ザッカリー・リーヴァイほか/声の出演(日本版)=宮野真守sほか
その素質を見いだされ、魔法の言葉を唱えると“見た目はオトナ、中身はコドモ” のスーパーヒーロー・シャザムに変身することができる少年ビリー(アッシャー・エンジェル)。大人の事情を理解できない彼が神々を怒らせたことから、神の娘たちが地球に来襲してしまう。
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