コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、「人間に生まれ変わった2匹のネコ」をピックアップ。
同作は奈川トモさんによって描かれた、双子のネコが人間に転生して幸せに生きる姿を描いた作品。奈川トモさんが2月22日に本作をTwitterへ投稿したところ、4.6万以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では、奈川トモさんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを教えてもらった。
復讐の方法は「幸せになること」超ほっこり転生漫画
同作は、黒猫が天の国で犬に「どうしてもやりたいことがあるんです」と転生を掛け合うところから始まる。だが、犬は黒猫の前世での亡くなり方を心配し、「転生にはちと早くないかい」と消極的な返答。
しかし、それを見ていた白猫が「あの子と僕…一緒に転生できませんか?」と犬にお願いをすることで彼らの人間への転生が決まる…。
幸せになることで復讐を果たすネコを描いた本作。読者からは「こんなにほっこりする復讐漫画読んだことない」「黒猫くん、猫の時にもいい思い出あったんだろうな…よかった…」「うちで飼ってた猫ちゃんも転生して幸せになってるかな」という声が多く寄せられた。
奈川トモさんインタビュー「『これ以上ないほどの復讐ってやつだな』というセリフが作品の全てを物語っている」
――「人間に生まれ変わった2匹のネコ」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
この作品を描くよりずっと前のことなのでうろ覚えなのですが、「ペットは人間に生まれ変わるために人間のことを勉強している」という話を耳にして、面白い考え方だなと思い記憶に残っていました。その頃すでに今描いている作品の連載中だったのですが、短い読み切りを何か描いてみようと思った時に、そのことを思い出したのがきっかけです。
――「人間に生まれ変わった2匹のネコ」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
動物虐待の過去がある黒猫がメインキャラでテーマが重い分、暗いだけの話だと感じさせないように気をつけました。暗さと明るさのバランスはいつも気をつけているポイントでもあります。明るいだけだと気づけない心強い存在や、あたたかい居場所を感じとっていただけたら嬉しいです。
――「人間に生まれ変わった2匹のネコ」の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
どのページにも各々好きな部分やこだわりがあるので選ぶのが難しいですが、しいて言うなら最後の「これ以上ないほどの復讐ってやつだな」というセリフです。このセリフがこの作品の全てを物語っているのかなと思います。
――今回のネコや、連載中の「お前、タヌキにならねーか?」など、かわいらしい動物が登場する作品を多く描いていらっしゃいますが、理由やこだわりがあればお教えください。
動物全般好きなので、何となく動物関係の話やキャラクターが思い浮かびやすいのかもしれません。動物を扱う際は事前に調べるということは必ずしています。
フィクション漫画なのでイメージだけでキャラクター作りをしても構わないとは思うのですが、生態などはなるべくきちんと把握したうえで、ファンタジーとしてアレンジやデフォルメを加えるようにはしています。
――今後の展望や目標をお教えください。
まずは連載中の「お前、タヌキにならねーか?」を描きたかったところまで描ききれたらいいなと思っています。あとは1年後に自分の作品を見た時に、しっかり成長できていると感じられるくらいには腕を磨きたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも応援していただき本当にありがとうございます!おまタヌはシリアスもコメディーも恋愛も色んな要素が混ざった作品なので、回によっては振り幅も大きいですが、今後も大事なことは変わらないまま続けていきたいと思っています。
これからも精一杯描いていくので、皆さまにも楽しんでいただけましたら幸いです。