元櫻坂46・菅井友香が考案「猫アレルギーでも猫と遊べるマシーン」に無駄づくり発明家も感心<最強の時間割>
民放公式テレビ配信サービス・TVer初の完全オリジナル番組「最強の時間割〜若者に本気で伝えたい授業〜」が無料配信中だ。4月21日(金)に配信開始となったLesson19では、無駄づくり発明家の藤原麻里菜が登場。生徒として初登場した元櫻坂46のキャプテン菅井友香が「無駄から生まれるハッピーがある」と実感する授業を展開した。
ネガティブをポジティブに変換する発明品
「最強の時間割 ~若者に本気で伝えたい授業~」は、さまざまなジャンルのトップランナーが特別授業を実施し、ラランドのサーヤとニシダ、そして学生ゲストが参加。トップランナーたちの授業がアーカイブされることで、TVerに「最強の時間割」が完成するというコンセプトの番組だ。
Lesson19では、“無駄づくり発明家”という肩書きを持つ藤原麻里菜が講師として登場した。無駄づくり発明家とは何か。それを説明するために藤原は、最初に自身が発明した卓上でビニール袋が舞う風景を楽しめるデバイスを紹介。今回生徒として初登場した元櫻坂46のキャプテン菅井友香は「ちゃんとゴミを捨てようねというのを伝えるために作ったのでは」と予想するが、藤原は「ビニール袋が風に舞う光景が好きで、ただそれを卓上に再現したくて作った」と語る。何に役立つわけでもなく、大仰なメッセージ性があるわけでもない。ただ面白くてつくりたいものをつくる。それこそが無駄づくりだ。
藤原は高校卒業後、吉本興業のお笑い芸人養成所・NSCに入学。同期にはひょっこりはんや、おばたのお兄さんらがいたという。NSCを卒業後はピン芸人としてデビューしたが、引退し無駄づくりを始めた。10年間で200個以上の発明品を生み出し、SNSで紹介する藤原の存在は中国やヨーロッパでも話題に。2021年にはForbes JAPANの「世界を変える30歳未満『30UNDER30』」に大谷翔平や松山英樹とともに選出された。また2022年には青年版の国民栄誉賞とも言われる日本青年会議所主催のTOYP大賞を受賞するなど、藤原の無駄づくりは世界が認めている。
そんな藤原の発明品は、表情筋が死んでいる自分にも愛想笑いができるようにと開発した勝手に口角を上げてくれる「強制笑顔マシーン」や、パピコをシェアできる友達がいない寂しさから作った「一人でパピコを食べられるマウント」など、ネカティブな気持ちから出発しているものが多い。
「ネガディブってマイナスに思われるけど、そこからポジティブなものに変換することはできる」と語る藤原。例えば、やめどきがわからないオンライン飲み会の時に画面がフリーズし、通信が中断されたかのように見せかける「オンライン飲み会緊急脱出マシーン」や、「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する兵器グフのような肩になれる「グフ肩パッド」などもそう。サーヤが「発想が大喜利の回答」と言うように、実用的ではないかもしれないが、藤原の発明品には自分や周りを笑わせ、ハッピーにする力がある。
無駄づくりの出発点となった失敗
藤原が無駄づくりを始めたきっかけも、誰もがネガティブに感じる“失敗”が原因だった。ある日、ピタゴラスイッチを作ろうと2週間かけて制作に挑んだ藤原。すると、結果的にゴミのようなものが出来上がってしまったという。しかし、その時に感じた嫌な気持ちが無駄づくりの出発点となった。“ものづくり”と言ってしまうと、何か有用なものを作らなければならないと思ってしまう。しかし、“無駄づくり”なら、たとえ無駄なものができても肯定することができるのではないか。そんな気持ちで無駄づくりを始めた藤原。
現在はそれが収入源になっており、個人製作したものを動画などでSNSにアップしているうちに色んな企業から商品PR用の無駄づくりを依頼されるようになったのだとか。例えば、飲料メーカーのSUNTORYとコラボした際にはワイングラスを傾けると、風が吹いて花びらが舞い散る「ワインを優雅に飲めるマシーン」を開発。また、みずほ銀行から依頼を受け、給料日になると札束が飛び出す目覚まし時計を作ったこともある。
そんな藤原は毎日寝る前に5分間、かっこいいポーズを撮る時間を設けている。その真意について、「しなくてもいいことを5分でも生活の中に取り入れることで、『今日はかっこいいポーズをする元気ないな』という風に自分のコンディションがわかる」と語る藤原。通常ならば優先順位の高い順に手をつけていくTODOリストも、なるべく優先順位が低いものから実行していくそう。
ちなみに最近藤原が試したのは、メルカリで知らない子供の絵を買うというもの。たったの300円だが、それを描いた子供を喜ばせられたことに大きな意味があるという。「やっても意味がないかもしれないことをやることで新しい価値観に気づくかもしれない」と語る藤原に、サーヤは「それでもあえて無駄と言い切るところがかっこいい」と尊敬の念を表した。
[PAGE]菅井友香、サーヤたちも無駄づくりに挑戦!
[/PAGE]
菅井友香が考案”猫アレルギーでも猫と遊べるマシーンセット”
最後に生徒たちも無駄づくりに挑戦。今回は猫が好きだけど猫アレルギー、そんな悩みを解決するための発明品を考える。菅井が考えたのは、猫アレルギーでも猫と遊べるマシーンセット。猫に触れないため、自分の手に装着するもう一つの手だったり、目がかゆくならないようにかける猫型のゴーグルなどがセットになっている。
他にも湯たんぽで生き物の温もりを表現した偽猫ロボットや、愛猫の写真を見ながら猫の肉球を楽しめる肉ニュータッチなど、次々と藤原も感心するアイデアが生まれた。そんな中、サーヤが猫アレルギーだけど犬は大丈夫という人に向けて考えたのが、犬用の猫コスプレセット。愛犬を猫に見立てるこの商品に関しては、藤原から「これは動物を冒とくしてます」とNGが出てしまった。
なお、藤原が考えたのはビニール袋型猫ロボット。ビニール袋が目の錯覚で猫に見える瞬間から、「ビニール袋に四輪をつけて動かしたらより猫に見えるんじゃないか」と思いついたものだ。今回、そんな藤原の授業を受け、菅井は「今まで無駄と思っていたものから生まれる幸せやハッピーがあるんだなと思った」とコメント。そして、最後に藤原は「かっこいい大人とは?」という質問に、「無駄なものを無駄と切り捨てるのではなく、道端の石ころにも価値を見出せるのがかっこいい大人なんじゃないか」と語った。
■文/苫とり子