「この子ちょっとおかしいぞ」から始まったワイルド・スピード森川

――森川さんと言えば、「それって!?実際どうなの課」で芸能人初を連発するチャレンジ企画も話題です。
あれ、元々はスゴ腕の達人を訪ね、その技術を見せてもらい、私もついでにちょっと挑戦するという企画だったんです。その挑戦部分で私がわりとできてしまって、クレーンゲームの達人あたりから見に行くという企画ではなく、挑戦するになっていったんですよね。スタッフさんも「あれ、この子ちょっとおかしいぞ」ってなったみたいです(笑)。
――自分の才能に自覚はあったのですか?
全くないです。体育の成績だっていつも平均以下でしたし。ただ、母の話だと「葵は昔からわりとなんでもできたよ」って。
――高難度チャレンジを成功させる極意というのは何かありますか?
達人の動きをしっかり見ることですね。それが一番参考になるので。どう動いて、どういう角度で物を見て、どういう角度で使っているのかとかを観察します。言葉で聞くより形を真似してしまうのが一番の近道です。
――普通はそれが難しいから聞くのだと思いますが…。見抜く分析力と理解力、実践できる頭抜けた勘の良さがとんでもないコピー能力になっている気がします。チェレンジ中の強靭なメンタルも。
その辺、本当に自覚がなくて(笑)。でも人を見るのは好きで、観察力は鋭い気がします。メンタルは、番組ではそう見えますけど、実はそんなに強くないんですよ。「できない」と言うのが嫌っていうのが大きいですね。
――達人も目を丸くするハイスピード習得を連発していることについて、どんな心境ですか?
なんかすいませんって感じです(笑)。まさかこんなに注目してもらえるなんて。楽しんでもらえているのも嬉しいし、ありがとうございますという気持ちでいっぱいです。
――いずれは大会に出場したり、元祖芸能人初・堺正明さんとの共演なども夢にあったりは?
色んな技を習得してきたので、食べていくことに困ったらこのパフォーマンスで生きていけるなとは思います。堺師匠と並ぶのは畏れ多いですね。むしろ新春隠し芸大会のない時代で良かったです(笑)。
主演ドラマで気付いた、褒めることは自分自身を幸せにするということ

――6月12日から森川さん主演のドラマ「褒めるひと褒められるひと」(NHK総合)の放送が始まっています。このドラマの見どころと、本業の俳優業で今お持ちの目標を教えてください。
このドラマは「褒める」ということがテーマにあります。褒めるって身近すぎて、あえて取り上げるテーマではなかったり、褒められても「ありがとうございます」くらいのお返しで、私自身、深く考えたことはありませんでした。けれどこのドラマをきっかけに、褒めること、褒められることを意識するようになって、そうすると人を褒めるのは相手だけでなく、自分も幸せになれることなんだと気付きました。自分の発している言葉の気持ち良さもあるから、自分自身も人を褒めることで幸せな気持ちになれるんですよ。
――人を褒めることで自分も幸せになれる。良い言葉ですね。
褒めることが苦手な人ってけっこう多い気がしますけど、楽な気持ちでお互いを褒め合えるといいんじゃないかなって思います。私は褒めることに対して色々な感情を持つようになったし、視聴者の皆さんも学校や会社、普段の生活の中であまり深く関わってこなかった人がいたら言葉をかけて、ちょっとしたことでいいから褒めてみてください。きっと新しいコミュニケーションが生まれて人間関係が広がっていくと思います。
■取材・文:鈴木康道/撮影:後藤利江
ヘアメイク:牧田健史/スタイリング:武久真理江
衣装協力:ritsuko karita/Nave/neith./blanciris
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。



























