1991年に公開されたアニメーション作品「リトル・マーメイド」(USは1989年に公開/ディズニープラスで配信中)が実写化され、大ヒット公開中。美しい声と引き換えに3日間だけ人間の姿になる人魚アリエルの恋と冒険が描かれる今作のプレミアム吹替版で、アリエル(CV:豊原江理佳)と出会い次第に心惹かれていく王子・エリックの声を担当しているミュージカル俳優の海宝直人にインタビューを行った。役者として縁のあるディズニー作品の魅力やアフレコの感想、自身のターニングポイントになった“出会い”についても語ってもらった。
こういう機会に恵まれて本当にありがたい
――プレミアム吹替版でエリックの声を担当されていますが、周囲の反響は?
ディズニー作品のミュージカルには数多く出演させていただき、とてもご縁があるので楽しみにしてくださっているファンの方たちが多いです。ミュージカルファンの中にはディズニー好きの方もたくさんいらっしゃるみたいで「うれしいです」という声も頂きました。こういう機会に恵まれて本当にありがたいです。
――出演されているからこそ感じるディズニー作品(ミュージカルなども含めて)の魅力は?
王道という形があって、幅広い世代の方が楽しめるような作品ですよね。例えば「アラジン」はきらびやかな世界観が魅力的。最新技術をふんだんに取り入れながらエンターテインメントとして華やかなところがいいなと。
一方「ノートルダムの鐘」では本当に古くからあるクラシックな演劇のスタイルを取り入れていて。しかも、ヴィクトル・ユーゴーの原作をベースに改めて作り直しています。そんなふうに色々なチャレンジをしているというか、ディズニーのパワーがあるからこそできるものが多いのかなと感じています。
――今回、声を担当したエリックはどんなキャラクターですか?
エリックはアリエルに出会うまで、自分のアイデンティティというものに居心地の悪さを感じていました。自分がこうありたいという思いと周りから求められるものとの違いに苦しんだり、悩んだり。そういうギャップのようなものはみんな感じているのだろうなと。
今回の実写版ではそういう部分がより深く描かれているような気がして。すごく現代的というか、見ている人が共感できる人物造形になったのじゃないかなと思います。
新曲では「今までとは違うアプローチを試みました」
――アフレコをした感想は?
ディレクターをはじめ、プロフェッショナルな方たちが集まっているので皆さん百戦錬磨というか、どうやったら俳優から必要な“音”が引き出せるのか熟知されています。今回は、そういった皆さんの力を借りながらエリック像を作り上げることができたのかなと。大変難しいことではありましたけど、すごく楽しい時間を過ごすことができました。
――劇中で披露した新曲「まだ見ぬ世界へ」に関しては?
エリック役のジョナ・ハウアー=キングさんが歌っている時の体の使い方や表情に寄り添うことが大切ですし、そこに歌声を乗せないといけない。ビブラートもそうですが、ディレクターの方と相談しながら今までとは違うアプローチを試みました。
ラップもあったりする3曲の新曲もモダンな空気がありつつ、しっかり作品の世界になじんでいます。素晴らしいストーリーと音楽を大画面、大音響で思いっきり浴びてほしいですね。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/the-little-mermaid
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