極上の夕飯は“湯布院の旬”を堪能
浴衣に着替えた小田井は、お待ちかねの夕飯へ。手元にある「新緑」と名づけられたコースのお品書きは、勢いのある毛筆で書かれている。
大分の干しシイタケの出汁と煎り米を蒸しあげた温かいスープから始まり、豪華4種の前菜など前半から驚きのメニューが続々。里山をイメージして盛り付けられた前菜は、薄い切り株の盆を新緑の葉が飾る手の込みようだ。「もうあの、昔話の世界ですねコレ」という小田井のコメント通り、まさに“ごちそう”というに相応しい見た目。
なかでも珍しいのが、「マスの燻製」。甘夏とそら豆、燻製されたマスの上には湯布院のクリームチーズがかかっている。小田井も「あっ!美味いこのマス!」と感動した様子で、スモーキーな燻製の香りに惚れこんだのか「マスはこれ…買えるんですか?」とお土産を希望。しかし支配人が申し訳なさそうな顔で「これはお泊りいただいた方だけ…」と断ると、「わかりました。じゃああとで夜中調理場に…」と冗談めかしていた。
さらに海や山の幸を美しく盛り立てたお造りと、湯布院の隣町で育てられた軍鶏鍋のあとに出てくるメインディッシュが「豊後牛のステーキ」だ。鮮やかなロゼ色の美しい断面を見せるステーキは、表面をブロックごと焼いてからオーブンでじっくり火を通した逸品。箸で持ち上げるだけでも豊かな弾力と柔らかさが伝わるお肉を口にした小田井は、「噛むんですよ。噛むんですけど…逃げていく感じがします」と独特の表現で柔らかさを表現する。
自家米だという米の話を小田井が振ると、支配人からは「やっと苗ができて、これから田植えの準備をして、田植えに…作業着に着替えて田んぼに走ります」という言葉が。「すごいですね…こちらのお宿は、みなさん米作りもしてるんですね」と感動する小田井は、「地産地消ってそういうことなんでしょうね。余すことなく湯布院の自然をテーブルの上で僕らは見て、口にすることができるっていうことですよね」と改めて宿の心づくしに感謝する。「手作りとはよく言うけど、米まで作ってるってなかなかないよ。贅沢過ぎるわ…」と心から感心した様子で、食事を堪能し尽くすのだった。
翌朝、笑顔で見送られつつ宿をあとにした小田井。天井・ドアをはじめとする美しい装飾の数々と、美味しい食事の数々を振り返ってはまだまだ興奮冷めやらぬ様子を見せる。最後には「湯布院の魅力はもう、ここですべて賄えますので」と断言し、絶賛しつつ放送を締めくくった。
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