テレビ大好きイラストレーター・渡辺裕子さんが、お気に入りの番組をかわいいイラストで紹介する連載「いつもテレビをみています」。第17回は「オドオド×ハラハラ」(毎週木曜夜8:00-9:00、フジテレビ)をチョイス。
久しぶりに「笑いすぎて涙が出る」状況を味わいました
オードリーとハライチがMCの新番組「オドオド×ハラハラ」、レギュラー番組になる前に放送されたスペシャル版を見逃していたことを深く後悔しました。初回2時間スペシャル、どのコーナーも本当におもしろかったですね。
ふわっとした希望をシェフに伝えて料理を作ってもらう「ふわふわ料理店」。レギュラー4人とゲストからの「昭和、平成、令和」「転生したら美味しいステーキだった件」「一発で空を飛べるそば」などのリクエストの数々にテレビの前で大笑いし、それに応えて笠原シェフが作った料理があまりにおいしそうでびっくり。そして料理が作られている間のトークで、ゲストの上白石萌歌さんの「お父さん、私、好きな人ができた」の一言で、涙目になるほど精神をやられているゲストの向井理さんを含めた「お父さん」たちの、娘大好きな姿に笑いながらもキュンとしたり。
特に笑ったのは「あいうえお芝居」。ホテルで殺人事件があったという設定と、導入部分の台本だけがあり、そこからは指定された一文字で始まるセリフを、各々がアドリブで演じてドラマにして、「しょうもない芝居をした」と判断されたら脱落していく。誰が何を言い出すかわからない状況で、追い詰められた彼らが出してくるワードが「ねんごろ」「さてはて」「ケンタッキーのコールスロー」など、殺人現場でなぜそれを?と言うとんでもないものばかりで、久しぶりに「笑いすぎて涙が出る」状況を味わいました。また今回のゲスト、アルコ&ピースの平子さんやずんの飯尾さんは、俳優として活躍されていることもあり、笑わせながらもさすがの演技力。普段は司会進行役の多い若林さんの、プレイヤーとして奮闘する姿も新鮮でした。
体をはってお互いのおもしろさをぐりぐりと掘り起こしていく
誰かをいじるとかではなく、それぞれが体をはってお互いのおもしろさをぐりぐりと掘り起こしていくようなトーク番組。レギュラー陣とゲストのみなさんの、掘り起こされた知らない面を見られて、楽しかったです。オープニングで「絶対終わらせたくない」「10年、20年とやりたい」と言っていた岩井さんと若林さんに完全同意、どうか長く続いてこれからもいっぱい笑わせてください。
見逃した人にはTVerもあります。
■イラスト・文/渡辺裕子