オンライン動画配信サービス「Hulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「プレイ・フォー・ブラッド」。第9話では、エリサ(ヨシラ・エスカレガ)の元恋人・ヨロトルの過去が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら同話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)
「プレイ・フォー・ブラッド」とは
本作は、国際エミー賞受賞プロデューサーが手掛けるメキシコ発のクライムサスペンス。古代アステカ文明の“生贄の儀式”が現代のメキシコシティで再現される、という設定のドラマだ。物語では、タブロイド紙の記者が警部補や人類学者と手を組み、奇妙な連続殺人犯を追って、徐々に真相を明らかにしていく――。
キャストには、普段はメキシコの有名歌手として活躍中のアーロン・ディアスが、事件を独自取材する新聞記者のカサソラ役を担当する。
その他にも、事件の真相を追う警部補のモンドラゴン役にはアナ・ブレンダ・コントレラスが、そして古代アステカ文明に詳しい博物館の学芸員エリサ役にはヨシラ・エスカレガが抜擢。それぞれ迫真の演技で、事件の真相を追い求める。
事件の捜査から手を引くよう命じられるモンドラゴン警部補…
彗星が現れた夜、リュウゼツランのトゲで拷問後、舌が切られ亡くなった大臣が発見された。霊媒師が留置所にいながら、共犯者の疑いのある大臣が殺されたことでモンドラゴン警部補は警部と検事総長に呼ばれ、「事件の裏には政治的な複雑な事情があり、所轄の刑事が扱うべきではない」「特殊な事件を扱う特別捜査本部を組織する」とモンドラゴン警部補に捜査から手を引き、“マタニティー休暇”を取るよう命令した。
さらに霊媒師は敏腕弁護士を雇ってすでに釈放されていたため、特別捜査本部に手柄を横取りされたくないモンドラゴン警部補は事件の資料を持って署を出て行く。
翌日、大臣の死は大々的にスクープされた。モンドラゴン警部補はエリサに電話してボルジアの写本について尋ねると、写本は“古代メキシコ人が描いたもので、神と交信するための儀式の様子が表現されている”と聞き、モンドラゴン警部補とエリサは“犯人の目的は写本”だと推測する。
一方カサソラたちは、犯人の手掛かりを探すため過去のセンセーショナルを探すと、“テナユカ遺跡の近くで、石包丁で胸部を裂かれ、生きたまま心臓を取り出された工場長の遺体が発見された”という事件の記事を見つける。犯人の女は「ウィツィロポチトリに血を捧げた」と供述しており、そこでカサソラは“あの霊媒師だ”と関連性に気付く。
カサソラはこのことを伝えるため警察署に行くと、メヒアから“モンドラゴン警部補がマタニティー休暇に入った”という話を聞く。最後の印が「泣く母親」だったことから“モンドラゴンが危ない”と感じたカサソラは、警察署を飛び出すのだった。
Almadía Ediciones
発売日: 2020/01/13