「R-1グランプリ2024」決勝が3月9日に行われ、芸歴20年目の個性派芸人・街裏ぴんくが“第22代王者”に。生放送後には記者会見も行われ、史上最多5457人が参加した大会を勝ち抜いた街裏ぴんくが優勝の喜びを語った。
“架空漫談”で人気の街裏ぴんく
芸歴20年目、現在39歳の街裏ぴんくは、“あたかも本当にあったかのように”自身で創り上げた架空の話を熱量を込めて繰り広げる芸風で人気を博す漫談家。出場制限が設けられ、R-1グランプリに出られなかった期間には、芸歴11年以上のピン芸人を対象にしたお笑いコンテスト「Be-1 グランプリ 2022」で優勝しており、実力は折り紙付き。2024年1月に上演された舞台「鍵泥棒のメソッド→リブート」にも出演するなど、幅広く活動中だ。
生放送の余韻冷めやらぬ中で会見に登壇した街裏ぴんくは、あらためて優勝の感想を聞かれ「20年辞めずにやってきてよかったです。本当にお笑いが好きで、漫談が本当に大好きなんでずっとこだわってきたんですよ。最初に漫才を3年やって、解散してから17年。長いことかかりましたね」としみじみ。
さらに「(審査員で旧知のハリウッド)ザコシショウさんの『続けるのもセンス』っていう言葉があって、(自分は)続けられるのだろうか、そのセンスはあるんだろうかって思ってたんすけど、20年やってこられたんだから辞めないセンスがあったのかもしれないですね。ずっと続けてこられてこうやって(優勝を)つかめたんで。本当にいつ願いがかなうか分からない。夢見ているみたいです。うれしいです。ありがとうございます！」と大好きな漫談を続けてきて、大願成就した今の思いを打ち明けた。
ルール変更でネタ時間が4分間に
また、今大会は披露するネタの時間が従来の3分から4分間に変更されたのも大きな特徴。街裏ぴんくの芸風的にそれも追い風だったようで「自分が唯一力を入れていたのが独演会で、そこでは10分とか長くて15分とかあったりする漫談を。(やる前は)3分から4分になってもあんまり変わらないのかなと正直思っていたんですけど…全然違いましたね！」と声を大にして力説。
続けて「3分ってやっぱりちょっと窮屈ではあったんです。今日のも大概ですけど、(3分は)もっとテンポが速かったし、ずっと焦っていました。それがなかった。でも、4分になってもいっぱい詰め込みたかったので、早口ではしゃべっていたんですけど、起承転結をつけやすいし、全然違いました。4分になったというのも勝因やと思いますね」と、今大会の勝因を自己分析していた。
「R-1グランプリ」は、2002年より開催されている“ピン芸日本一決定戦”。2021年～2023年までの3年間設けられていた「芸歴10年以内」という芸歴による出場制限が撤廃されたこともあって、過去最多となる5457人の挑戦者がエントリー。「とにかく面白いピン芸」というたった1つの審査基準で、若手からベテランまでさまざまな挑戦者が22代目王者の称号を懸けてしのぎを削った。
なお、優勝した街裏ぴんくは優勝賞金500万円、副賞として「明治プロビオヨーグルトR-1」1年分と広告出演権を獲得。さらに6月23日(日)深夜にはフジテレビ系列の全国ネット優勝特番が放送されることも決定した。
◆文＝月島勝利(STABLENT LLC)
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
