その日その場でしか見られないもの
――キャラクターの魅力もさることながら、今回の舞台ならではの見どころは?
鈴木「場面転換によって舞台装置が結構動くんです。まずはそこを楽しんでもらいたいですね。唐々煙先生の原作って、読者の読むスピードをコントロールしていると思うんです。疾走感を大切にするシーンはザーッと駆け抜けるように描かれていて、大きな展開が待ち受けているところではいったんタメてドーンと見せるような。それを舞台ではパズルのように舞台装置を動かして表現しているんです」
崎山「そこが本当にすごいよね。誰かが喋っている間に後ろは舞台転換されていて」
鈴木「そう。視線を移した瞬間次の場面設定になっていて、まさにページをめくっているような感覚になる」
崎山「原作を読んでいるかのような舞台になるだろうね」
鈴木「ページをめくったときに味わう興奮を、実写で再現できたら最高だよね」
崎山「あと、ストーリーとして見てほしいところは、やっぱり出会いのシーンかな」
鈴木「そこは本当に楽しみ!」
崎山「言ってみれば、佐吉と双子が出会うシーンがこの作品の見どころですからね。そこはすごく大切にしたい」
鈴木「対面することによって物語が始まるもんね」
――ちなみに舞台で活躍されるお2人が思う、舞台の面白さとはなんでしょうか?
鈴木「舞台って目の前で繰り広げられるものなので、ステージ上だけでなく劇場全体でひとつの作品になっているんです。同じ世界観のなかに共存できるというか。それを体感できるのが魅力だと思いますね」
崎山「やっぱりライブ感は魅力で、僕らの演技もお客さんも反応で変わっていくんです。お客さんと一緒に作品を作っていく感覚。だから、一日一日違いますし、その場でしか見られない。そこが舞台の面白さなんだと思います」
五十嵐大
鈴木拡樹
すずき・ひろき=1985年6月4日生まれ、大阪府出身。2007年にデビュー、翌年には舞台「最遊記歌劇伝 -Go to the West-」で初主演を務める。以降同シリーズ全てにおいて玄奘三蔵役を担い、ほか舞台「刀剣乱舞」(2016年)等多くの舞台に出演。11月23日(木曜・祝日)より舞台「髑髏城の七人 Season月 下弦の月」に出演。
崎山つばさ
さきやま・つばさ=1989年11月3日生まれ、千葉県出身。2014年より俳優活動をスタート。「ノラガミ」(2016年)「甲鉄城のカバネリ」(2017)など舞台を中心に活躍。ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズ(2015年~)、『「ROCK MUSICAL BLEACH」 ~もうひとつの地上~』(2016年)等では類まれな歌声で魅了。
【公演情報】
舞台「煉獄に笑う」
原作=「煉獄に笑う」唐々煙(掲載「月刊コミック ガーデン」/WEBコミック「MAGCOMI」)
脚本・演出=西田大輔
テーマソング=和楽器バンド「雪よ舞い散れ其方に向けて」(エイベックス・エンタテインメント)
出演=鈴木拡樹/崎山つばさ/前島亜美/小野健斗、納谷健、碕理人、林田航平、釣本南/山下聖菜、村田洋二郎、平塚真介、東慶介/中村誠治郎/浅田舞/吉野圭吾(Wキャスト)・角川裕明(Wキャスト) ほか
2017年8月24(木)~9月3日(日)
サンシャイン劇場にて上演
2017年9月8日(金)~10日(日)
森ノ宮ピロティホールにて上演
公式サイト http://www.rengoku-stage.com/
©舞台「煉獄に笑う」製作委員会
©唐々煙/マッグガーデン