新進気鋭の作者・背筋が語る「ホラーとカレーの共通点」ホラー作品が苦手な鈴木保奈美の心も動くおすすめ作品<あの本、読みました?>
8月15日に放送された鈴木保奈美がMCを務める「あの本、読みました?」(毎週木曜日夜10:00-10:55、BSテレ東にて放送中)。本好きのための情報番組である同番組では、ホラー作品を苦手とする鈴木にホラー作品の魅力をプレゼンするゲスト・ホラー作家の背筋が登場した。
カレーが好きな人はホラーも好きになれるかもしれない、背筋の考察
「あの本、読みました?」は日頃から書店に通う人から、しばらく本が読めていない人までを対象に「新たな1冊」を手に取りたくなる本好きのための情報番組。今回のゲストは「近畿地方のある場所について」で1作目にして20万部のベストセラーを記録し、鮮烈なデビューをしたことで知られる作家・背筋だ。
今回はホラー作家である背筋が、「怖がりでも楽しめるホラー小説の魅力」をプレゼン。特にホラーを苦手とする鈴木にも魅力を感じてもらえるよう、存分に“楽しみ方”が語られた。
番組が始まると、さっそくホラーは苦手な鈴木が及び腰の姿勢に。ホラーが苦手な人でもホラー作品を好きになれるのか…という質問が飛ぶと、背筋は鈴木にカレーが好きかと意外な質問を返す。鈴木が好きだと答えると、背筋は「カレーが好きな人はホラーが好きになれるかもしれない」と不思議なことを語る。その心は、スパイスをふんだんに使うカレーが“辛さを追求している”わけではないように、ホラーもすべてが“怖さを追求しているわけではない”というのだ。
ホラー作品を手掛けた背筋の手法と、作品を通じてのメッセージ
「近畿地方のある場所について」を書いたきっかけを問われた背筋は、「ホラー好きでホラーとともに育った」というレベルでさまざまなホラー作品を読み込んできたと話す。そしてそれらを闇鍋のようにまとめた作品を作ろう、ということで生まれたのが同作品だという。
映像では見せられない表現を、文章で描くことにも挑戦していると語る背筋。登場人物などの姿を明確に描写せず、読者が想像を膨らませて登場人物の姿を思い描いてもらうといった手法を用いているそうだ。
ほかにも、KADOKAWA編集者の宮本貴史や背筋から「怖がりの人でも楽しめるホラー作品」が紹介された。恒川光太郎「夜市」、和田正雪「夜道を歩く時、彼女が隣にいる気がしてならない」、辻村深月「闇祓」など、各作品の注目ポイントを明かした。
「カレーがスパイスの組み合わせで奥深さだったりコクが変わってくるように、ホラーも組み合わせで読み味だったり、物語の挙動、奥行きだったりといったものが変わってくる」と自説を語ったうえで、ホラーと青春・恋愛といった要素をかけ合わせた和田正雪のタイトルを例に魅力を熱弁。ホラーというフォーマットを使うことで、普通の青春恋愛モノにはない余韻を作り上げているという。
これにはホラーが苦手な鈴木も、「常に救いが見えてるっていう感じが…」「きっといま怖いけど、まあ大丈夫だろうという安心感が持てそうな気がします」と前向きなコメント。最終的には、丁寧な背筋のプレゼンに「近畿地方のある場所について」も頑張りたい…と自信なさげに答えていた。
また話題は9月3日(火)に発売予定の「穢れた聖地巡礼について」という背筋の次回作にも及んだ。「幽霊など、怖い存在を信じるかどうかは人それぞれである」という言葉を前置いたうえで、さまざまな幽霊と対面したときになにが起きるのか、という構成になっているという。
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