“日本一のコント師”の称号と賞金1000万円をかけて芸人たちが珠玉のコントで競い合う「キングオブコント2024」(TBS系)。9月5日・6日に35組のセミファイナリストたちによる準決勝が行われ、その中からファイナリストが決定。10月12日(土)開催の決勝に挑む10組が記者会見を行った。
第17代キングを目指すファイナリスト10組が決定
今回、第17代キングを目指すファイナリストは、cacao(初)、ダンビラムーチョ(初)、シティホテル3号室(初)、コットン(2回目)、ニッポンの社長(5回目)、ファイヤーサンダー(2回目)、や団(3回目)、ラブレターズ(5回目)、隣人(2回目)、ロングコートダディ(3回目)の10組。(※カッコ内は決勝進出回数)
会見のMCを務める小籔千豊が決勝に向けての意気込みを聞くと、コットン・西村真二は「2年前の決勝でビスブラさん(ビスケットブラザーズ)にあとちょっとのところで負けてしまって。それ以来、ずっとマウントを取られているので、今回リベンジしてチャンピオンになりたいです」と力強く答えた。
ラブレターズ・溜口佑太郎が「5回目なんですけど、これ以上回を重ねないように当日は決めてナンバーワンに!」と意気込むと、同じく5回目のニッポンの社長・辻皓平は「5回連続で出させていただいて、聞いたところによると“KKコンビ”以来らしいんです」と語りだす。それに対して小籔が「PL学園の時の清原(和博)・桑田(真澄)でしょうか」と聞くと、辻は「はい」と返答。小籔もまさか本当にそのことだとは思っていなかったようで、「丁寧に振って恥ずかしいわ(笑)」と苦笑いを浮かべていた。
隣人・中村遊直が「わてら大阪から来たさかいに優勝しまっせ」と大阪弁で、山梨出身のダンビラムーチョ・大原優一も「僕ら、山梨出身ちゅこんで頑張るしかねえずら」と山梨弁で第17代キングに向けての意気込みを示す一方、ファイナリストたちは“キングオブコント”を元に「キングオブテント」「キングオブボンド」「キングオブちゃんこ」といった小ボケを連発。その様子を見かねた小籔は、思わず「取材に来た皆さんは、そんなワケの分からんこと、聞きたくないんよ」と制した。
「ワケの分からんこと」と言いながらも、小籔はシティホテル3号室・押田が「もちろん目標は優勝なんですけど、優勝のトロフィーをスパイダーマンのように絡め取っていきたいと思います」と意気込んだ後に披露した、「ピシッ!」とスパイダーマンが手首から糸を出すポーズを気に入ったらしく、「それ、めっちゃおもろい(笑)」と大ウケ。ちょくちょく小籔も「ピシッ!」と糸を出すポーズをして楽しんでいた。
賞金の使い道について「見通しが甘い」とバッサリ
10組がライバル関係となるが、「その中でも気になるコンビ、トリオは?」と聞かれると、コットンはラブレターズの名前を挙げて、「ネタどうこうじゃなく髪型がそっくりなので、見た目勝負ではラブレターズさんに勝ちたいですね」と言って、両コンビが前に出て並んでみることに。すると、ラブレターズの2人はプラス10cmのシークレットシューズを履いていることを明かした。
それをきっかけに、ニッポンの社長がcacaoに対して「そんな若いのにおもろいんかな?」と挑発すると「おもろいからここにおるんです」と返し、両組が前に出て靴を脱ぐというくだりが。小ボケ合戦の次は靴を脱ぐ行為が続き、これも小籔に「靴脱ぐの禁止」と止められてしまった。
「優勝したら何がしたい?」という小籔の質問に、溜口が「(所属事務所の)ASH&Dコーポレーション主催の番組を作ってもらって、吉本さんをイジりたい」と答えると、小籔は「コントでやるんは面白そう」と興味を示した。
優勝賞金の使い道について、ロングコートダディ・堂前が「MC小籔さんで、このメンバーで3時間の特番をやりたいです」と答えると、小籔は「弱いわ。これは会見やからいいけど特番は無理やと思う」と、見通しが甘いという理由で拒否されてしまった。
他にも「島を買いたい」「ハリウッド映画のオーディションの費用」などと口々に語っていくが、どれも小籔から「見通しが甘い」とバッサリ切り捨てられてしまう。その後は“見落としが甘い”というフリから「みたらし(団子)が甘い」など、再び小ボケ合戦に発展していった。
ネタ見せ状態になりつつ、およそ1時間にわたり大盛り上がりとなった今回の会見。最後は小籔が「改めまして、こちらの10組が『キングオブコント2024』ファイナリストとなります」とファイナリストたちを紹介し、「史上最多3139組の頂点となる17代目キングの座、そして賞金1000万円を手にするのはどの芸人なのか。今年は10月12日に決勝戦をTBS系列で放送いたします。みなさん、お楽しみに」とコメントし、会見を締めくくった。
◆取材・文=田中隆信
よしもとミュージックエンタテインメント