コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、ヤングチャンピオン烈にて連載中の『LaLaLa…~彼女の好きなカノジョ~』の中から『隣人がありえない方法で部屋に「侵入」していた話』をピックアップ。
作者の洋介犬さんが2024年8月15日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、多くの「いいね」と反響コメントが寄せられた。本記事では、洋介犬さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
女子高生を襲う違和感の正体は事故物件か…それとも…
秀藤やすほは家庭の事情で一人暮らしをする女子高生。一人暮らしの部屋には同級生を招いて遊ぶこともあったが、彼女の部屋を訪れる人は全員同じような戸惑いの表情を浮かべる…。違和感を感じるのは秀藤やすほの友達だけではない。玄関に入っただけの配送業者さえ奇妙な顔をするのだった。
違和感の正体とは?あまりの気味の悪さに、秀藤やすほはクラスのサイコパス少女「宮里桜」を頼る。宮里桜が暴いた「違和感」の真相とは…。スキだらけの女子高生に迫るサイコホラーに背筋が凍り付く。
本作の投稿には多くの「いいね」のほか、結末の狂気に「強者すぎる」との反響が寄せられた。ヤングチャンピオン烈に連載中の百合サイコサスペンス『LaLaLa…~彼女の好きなカノジョ~』には今回ピックアップしたエピソードのほか、学園で繰り広げられる狂気に注目が集まっている。
作者・洋介犬さん「スキだらけ死角だらけの日常に生きているホラー」
――『隣人がありえない方法で部屋に「侵入」していた話』を創作したきっかけや理由などをお教えください。
当作品は秋田書店ヤングチャンピオン烈にて連載中のサイコホラー漫画「LaLaLa…」の一編ですが、以前から日常生活の上で、「何年も見ていない空間」が思ったより多いことをホラーの題材にできないかと思い、今回作品化しました。
たとえば何年も中身を見ていない缶の中、なくなったと思った本やファイルが滑り込んだままの本棚の裏、いつまにか繁殖した虫の巣…考え始めたらキリがないかと思います。
――作品を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
クライマックスの「犯人の顔」をいかに「無邪気にグロテスク」にするかを考慮しました。
これはこども番組の笑顔のきぐるみやマスコットが「笑顔なのにどこか怖い」ものをイメージしています。
――作品の中でとくに気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
「学生の生活なんてスキだらけ」「平日のうち5時間は家にいない」あたりでしょうか。
日常はスキだらけ、上記のように死角だらけ、その中で生きていることをホラー、そして警戒心として提示できればと思います。
――洋介犬さんはサイコホラーや超常現象を扱う作品を多く描いていらっしゃいますが、理由があればお教えください。
20年ほどホラー漫画家として活動していますし、プロフィールにも記述しているとおりオカルト好きとして育ったので…その質問は「なぜ米を食べるのですか?」に近いのかもしれません(笑)。
――X(旧Twitter)の投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていらっしゃいますか。
ホラーは恐怖を楽しむエンタメであると同時に、警戒心を育てる「恐怖の道徳」の側面もあると思います。
ささやかながらその一助になれば幸いです。
『LaLaLa…~彼女の好きなカノジョ~』を読む
■作者X(旧Twitter):洋介犬[@yohsuken]
■作者blog:30秒漫画ブログ・イヌギキ
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