コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、人間と敵対する魔族の王の娘と一晩を過ごして妊娠させてしまった勇者が主人公の物語が面白いと話題の「クズ勇者が魔王の娘を妊娠させて人生崩壊」をピックアップ。なお、本作はマンガワンで連載中の「勇者アルクはひとでなし」第1巻(著:きんはで//出版:小学館)に収録されている。
作者のきんはでさんが2024年9月11日にX(旧Twitter)に投稿したところ、5万2000千件を超える「いいね」を獲得し、「斬新」「ノリと勢いがすごく好き!」「続きが気になるってなったの初めて」など多くの反響が寄せられた。本記事では、きんはでさんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
人間を殺戮するのが大好きと言い放つ魔族の魔王
人間の勇者アルクは目覚めたら、魔族の若い女性であるネロがいた。アルクは昨晩からの二日酔いで魔族の女性が誰かを覚えていない。デートのために外出するが自分がどこにいるかを覚えていないが、突如自分が勇者として魔王帝国にスパイに来ていた経緯を思い出す。酒場で魔族の女性を口説いて仲良くなり一晩を過ごしてしまったことをようやく思い出す。街頭モニターでは魔族の王である魔王が人間、特に勇者を殺害するのが好きだと言い放つ。青ざめるアルクだが「父さん、野蛮」という言葉を口にして慌ててアルクはネロの父親が魔王ということを聞く。汗だくになるアルクだが、ネロは新しい命を授かったと口にして…。
勇者アルクの、通常の「勇者」というイメージとは一転して女性関係にもだらしがなく、勇ましさが感じられず、魔王の娘を妊娠させてしまう姿を描いたコメディ漫画で、SNS上では「ガチカオスで面白い」「一番更新を楽しみにしてる漫画」「センス高い」など、多数のコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
「アルクを四面楚歌に陥った弱者として描きたかったため、ある程度一般兵のような存在にしました」作者・きんはでさんが語る創作の裏側とこだわり
――「クズ勇者が魔王の娘を妊娠させて人生崩壊」のモチーフはどのようにして生まれたのでしょうか?
何が何でも興味を持ってもらえる内容にしようと悩んだ結果、主人公に取り返しのつかないことをさせようという思考に至り、結果、勇者が魔王の娘と致してしまう話が面白そうだと思いつき、せっかくなので妊娠もさせました。
――本作でストーリー構成上、工夫された点はどこでしょうか。
4ページで起承転結がある程度つく構成にしているので、最悪が異様な速度で押し寄せてくるようになってます。
――本作では敵だらけの世界に勇者として偵察に来た主人公ですが、「勇者」らしからぬ設定がなされています。本作を描く上できんはでさんがこだわった点がございましたら、教えてください。
普遍的な勇者は唯一無二の存在で英雄的な側面が強いですが、本作ではアルクを四面楚歌に陥った弱者として描きたかったため、ある程度一般兵のような存在にしました。かわいそうですね。
――本エピソードで、きんはでさんお気に入りのセリフやシーンなどがございましたら教えてください。
自分の致した相手が魔王の娘だと判明し、「父さんって言ったぁ〜〜?」とかぬかしてる時のアルクの歪んだ面がなかなかいい感じです。
――本作で読者に注目してほしい点などがありましたら、お聞かせください。
とりあえずひどい目に遭っているアルクをせせら笑っていただければと思います。あとはクズがクズなりにがんばってるところを見て、少しでも世界が明るくなればと思います。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。
本作は「マンガワン」にて連載中です。1話に負けず劣らずのスピードでハートフルな地獄を展開中なのでぜひ覗いてみてくださいね。
また第1巻も発売中です。1話の続きがすぐに読めて、とても便利です。お見かけの際はぜひお手に取っていただければと思います。