――出演が決まったときの思いをお聞かせください。
日曜劇場に初めて出演させていただく緊張感と、脚本が野木(亜紀子)さんということで、野木さんの作品の世界に自分が登場できるんだという喜びがありました。
――脚本を読んだ印象は?
特に自分が関わっているところだと、鉄平、朝子(杉咲)、リナ(池田)、百合子(土屋)の若者たちの群像劇にすごく尊いものがあるなと感じました。揺れ動いていく関係性とともに心情が繊細に描かれていて、演じるのは難しいと思いますが、その役として生きられることに幸せを感じました。
――賢将の役柄の魅力を教えてください。
誰に対しても気さくに振る舞ういい奴という印象ですが、実はデリケートで可愛げのある人物です。一見チャラいようにも見えますが、話が進んでいくごとに自分の感情にうそをつきたくないという真っすぐな部分や、どこか臆病で繊細な部分が見えてきて、演じていてどんどん好きなっています。
あとは鉄平との関係性が重要ポイント。2人の幼なじみ感は監督の塚原(あゆ子)さんにアドバイスをいただきながらお芝居に臨んでいます。
――主演の神木さんの印象は?
今回初めてご一緒させていただくのですが、親友という立ち位置でずっと一緒にいる役柄なので、少しでも何か学ばせていただきたいなと思っています。
役者は自分の役のことを考えてアプローチして作っていきますが、ガチガチに固めて完成させてしまうとそこに手を加えることができなくなってしまう。役は演じる僕たちだけのものではなく、脚本や演出家さんの“こういう人間にしたい”という思いを汲む必要がある。その中で自分が思う筋を通す、いい塩梅を見つけていくことが役者の仕事だと僕は思っていて。
神木さんはまさに監督の意見や提案に柔軟に対応する中で、ご自身の役のイメージは崩さずに演じていらっしゃる印象です。 僕も周りの方々や、監督をはじめとしたスタッフの皆さんとコミュニケーションを取りながら現場で役を作っていくタイプなので、心地よくお芝居させていただいています。
――他の共演者の方々はいかがですか?
作品の規模も大きく、気を抜かないようにと変に硬くなってた部分がありましたが、いざ現場に入ると幼なじみのメンバーは共演経験のある方ばかりで変わらず温かくて、いい意味で力が抜けました。
杉咲さんは久しぶりにお会いしたのですが、楽しい方なので、神木さんと僕がちょこちょこふざけていると、笑いながらツッコんでくれたり(笑)。
土屋さんは「チア☆ダン」(2018年、TBS系)での共演の時に支えていただいて。今回も変わらず楽しいですし、見守ってくださっている感じです。
池田さんは以前、映画「貞子」(2019年)で僕のお姉ちゃん役だったんです。当時は“姉ちゃん”と呼んでいたので、今日も現場で「弟よ」と言われて(笑)。久しぶりにお会いして改めてごあいさつさせていただいたときは少し恥ずかしかったです…!
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