土屋太鳳、幼なじみ役・杉咲花は「『たおっち』と呼んでくれている」20代ラストイヤーに挑むのは傷を背負う難役<海に眠るダイヤモンド>

2024/10/10 18:00 配信

ドラマ インタビュー

百合子が朝子に意地悪をするのは「好きの裏返しなのではないかな」


――台本を読んだ感想をお聞かせください。

愛情と願い、祈りが感じられました。また責任感や覚悟が、物語をぐっと支えているような印象です。華やかさはもちろん、ユーモアのさじ加減も素晴らしくて。台本を読むだけでそれぞれの役に感情が入っていく感覚です。

実際に端島を訪れた際には、「ここに人が住んでいたんだな」と人間のパワーを肌で感じました。テーマは一見壮大のように思えますが、当時端島に住んでいた方々にとっては日常でもあります。

そこには家族愛があって、友情があって、仕事の苦しさがあって…、それは今の私たちと同じ。なので身構えずに見ていただけたらと思います。

――百合子の役柄の魅力を教えてください。

まだ多くは話せないのですが、百合子は時代の象徴的な傷を負っているキャラクター。たくさんの方々が同じ境遇で苦しまれてきたのだろうなと切に感じながら演じています。

心に傷を負っているからこそ、人一倍明るく生きている。普通は他人に自分の感情をそんなに見せようとしないと思うのですが、百合子は自分の大切な人には心を開く、とても人間らしくて愛情深い女の子です。

朝子(杉咲)に少し意地悪をしてしまう一面もあるのですが、好きの裏返しなのではないかなと思いながら演じています。

――主演の神木さんの印象は?

初めてお会いしたのは17歳くらいのときで、私自身も神木さんが声優を務めたり、出演した作品を見て育ってきた1人です。

たくさんのキャリアを積まれている方なのに、変わらずすごくナチュラルな佇まいでいてくださって。実は、さっきも神木さんに「どうしてそんなに自然体なの?」と聞いちゃいました(笑)。

おかげで撮影現場の空気は柔らかくて。もちろんシーンに対しての緊張感はありますが、一緒に難しいニュアンスの演技に挑むときは、神木さんから「こういう言い方はどう?」と提案してくださることもあるんです。

――他の共演者の方はいかがですか?

幼なじみを演じるのは、これまで共演したことがある方々なので、出演が決まった際はすごくうれしかったです。杉咲花ちゃんとは、花が14歳くらい、私は17歳くらいの頃に出会っているので「たおっち」と呼んでくれているほど。なので、幼なじみはこういうことだなって思いながら、お互い現場ではのほほんと話して過ごしています。

賢将役の清水(尋也)くんは、いい距離感で賢将としていてくれています。多分みんな本当はおしゃべりなのですが、学生のようなわちゃわちゃした感じはなく、ほどよく静かで「みんな大人になったね」という感じ(笑)。昔の撮影のときとは雰囲気がまた違います。