コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、麦原さんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「大神さんのこじらせ愛が甘すぎる」の第2話だ。今作は、「GANMA!」で掲載中の作品。10月23日時点で2.4万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。
今回は作者の麦原さんに制作の背景を伺った。
推しの炎上…その事実に自分も関わっていた!?
主人公の“宇佐見 美羽(うさみ みう)”は、2.5次元ミュージカルでイケメン男性キャラを演じて話題になった夕凪(ゆうなぎ)みさとを推している女子大生。ある日、バイト先のコンビニの常連客・大神(おおがみ)が面倒な客から美羽を守ってくれた。別の日には台風で美羽が家に帰ることができず困っていたところ、声をかけてくれたのも大神。「うちに来ませんか?」と心配してくれる大神に対し、躊躇していた美羽だが、大神が持っていた傘が夕凪の公式グッズだということに気付く。大神への信用度が急上昇して、お邪魔することにした美羽。
そんな美羽に対し、「やっぱり不安でしょうから」と従姉を呼んだという大神だったが、そこに現れたのはまさかの夕凪だった。突然、推しが目の前に現れパニックになる美羽だったが、自分がファンだと気付かれたら怖がられると不安になり、必死にファンじゃないふりをして誤魔化していた。
そして、美羽を玄関まで見送ってくれた大神と夕凪。なんとその時の2人の写真が記者によって撮影され、週刊誌で「熱愛発覚」と報じられてしまったのだ。
ネットも荒れて、自分のせいで推しが炎上してしまったと責任を感じる美羽。そんな美羽の元を大神が尋ねてきて……。
実際に漫画を読んだ人達からは「どうか全人類…最後まで是非読んでみて…最高ですので…」「大好物です」「え、めちゃ好きです……」「色んな方に知ってほしい!」「すごく最高なんです!」と、いった声があがっている。
今回は、作者・麦原さんに『大神さんのこじらせ愛が甘すぎる』の制作について話を伺った。
作者・麦原さんの創作背景とこだわり
――「大神さんのこじらせ愛が甘すぎる」第2話を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか?
第2話は、第1話の出来事をきっかけに「推しの炎上」が起きて、その後「美羽と大神が恋人のフリをすることになる」…という、今後の展開の土台を作るような回になりました。説明したいことが多くて複雑になってしまいそうだったので、なるべく説明台詞はコンパクトにして、キャッチーで衝撃的な場面を入れるなど、読者さんを飽きさせないように心がけながら作った覚えがあります。
――第2話の中で麦原さんが特にお気に入りのシーンやセリフがあればお教えください。
後半、美羽と大神が恋人のフリをするくだりがお気に入りです。
特に、美羽が大神と腕を組んで上目遣いになるシーンと大神が赤面するシーンでは、それぞれのキャラクター性を少し出せたかなと思いますし、自分でも「ラブコメ描いてるな〜!」というワクワク感があって描いていてとても楽しかったです。
――今作はSNSでも反響がありましたが、読者の方からのコメントでより印象に残っているものがあればお教えください。
「面白かった」というコメントはどれも本当に嬉しかったです!その中でも、作中の「オタクあるある」部分に強く共感してくださっているコメントや、「このキャラの声はあの声優さんっぽい」…など声の想像を膨らませてくださっているコメントが特に印象的でした。キャラを立体的に感じてもらえたのかなと思い、とても嬉しかったです。
――普段作品のストーリー展開やキャラクター設定はどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
キャラクター設定については、今まで自分が触れてきたさまざまな作品の登場人物や、実在する素敵な俳優さんの「いいな、魅力的だな」と思う部分から着想を得て、そこに自分が共感できる設定や人間性を加えながら考えていくことが多い気がします。
ほぼキャラクター先行で作るタイプなので、ストーリー展開は「そのキャラクターのどんな姿が見たいか?」という妄想を膨らませながら考えています。
――漫画を描く際に麦原さんが大切にしていること、意識している点がありましたらお聞かせください。
漫画の世界の中でキャラクターが本当に生きていると感じてもらえるよう、台詞の言葉選びや服装などの細かい描写のリアルさは大切にしています。
展開も「漫画としての面白さ」だけに引っ張られすぎないよう、本当にこのキャラがやる行動かどうかを常に考えながら描いていきたいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
今年の6月末から『大神さん〜』の連載がスタートして、作品内のキャラクターたちの関係性も少しずつ変化してきました。今後描きたい展開はたくさんありますが、1番面白い形で読者の皆さまにお届けできるよう、たくさん頭を捻りながら頑張ってまいりますので、今後ともぜひぜひ応援していただけたら嬉しいです!