所ジョージがMCを務める「所さんの世田谷ベース」(毎週土曜夜10:00-10:55、BSフジ)の第425回が11月2日に放送された。所ジョージ的モノの考え方や閃いた遊び、世の中の楽しみ方を発信する同番組。今回は、「もうすぐ観音様。」ということで、前回に引き続き木彫りについてなどのトークなどが見られる。
前代未聞過ぎる木彫りの仏像「途中菩薩半端観音」
前回に引き続き掘っている、木彫りの菩薩。実は作品には「途中菩薩半端観音」というテーマがあるそうだ。「説法ね、今日ね」と笑う所がなぜ「途中菩薩半端観音」を作るかと言うと、神様に拝むと人は「神様が何とかしてくれる」と思ってしまうもの。しかし途中菩薩半端観音は“途中”で“半端”なため、拝む人も「大丈夫かな…」「半分くらい力を貸してください、あとは自分、8割自分でやりますから…と」と思うはずだという。「拝んだ人を戒めるっていうか、気が付かせる観音様を掘ろうと思った」と作品に込めた構想を語った。
またこちらも前回に続いてだが、「三乗六等号壱拾捌六文殊」を漢字で書にしたいということで今度は普通の筆でチャレンジ。筆を滑らせながら、「あぁ下手だなあ、書きたくなくなってきた」とこぼすと、1度紙を取り換えて2枚目の紙に。
「100回も書くと良くなってくるからね」と語りつつ、横に何度も書き直していく。上手く書けた文字を見ると「あぁ~いいなぁ!!」と声をあげながら、続けて横に書き連ねる。数行書いたなかからそれぞれ気に入った字をピックアップして、スキャンして切り貼り・サイズ変更など編集して完成を目指す。
木彫りの仏像×メッキスプレー
木彫りの「途中菩薩半端観音」を手に、「後半戦…メッキしますから」と語る所。「失敗しても、まぁいまひとつだなって思っても、また削ればいいんだから」1回しかできないわけではなく、もう1度やってもできるのだからと大らかに微笑んでいた。しかしマスキングテープを貼ってスプレー缶を手に取ると、スプレーを吹く前から「台無しだよ。木目で良いじゃねえかよ」と笑顔を見せる所。木彫りの姿は見納めだと、改めてスタッフと「途中菩薩半端観音」を囲んだ。
世田谷ベースガレージへ向かい、サフェーサー(下地処理塗料)を塗ろうかと思ったがやめるという所。さらに本来は細かい木くずを取るために洗って干すところだというのだが、それも省略するそう。“完璧ではない仕上がり”を目指すところらしい遊び心だろうか。
いざスプレー缶のキャップを取り、「途中菩薩半端観音」に吹きかけていく所。金属的な光沢を得て陰影がハッキリしてくると、「やっべー上手くできちゃってる。おかしいな、失敗する予定だったんだけど…」と笑う。
ひと通りスプレーを吹き終えて2階に戻り、マスキングテープを剥がしていく。メッキを吹いている箇所とそうでない箇所との境を見つつ、「駄目だよこんなに上手くいっちゃ」「やっぱな~。神様うまく見ててくれてんな~」と何とも言えない表情を浮かべる。スプレーで塗られていない木目から金属の仏像が彫り出されたような「途中菩薩半端観音」を改めて鑑賞しつつ、気に入らない部分には再び筆を入れていった。