好感度大な大葉の恋の結末に視聴者もらい泣き
ほこ美に背中を向けてリンゴをすりおろしていた大葉の瞳は心なしか潤んでいた。しばらくの沈黙のあと、「よし……。終わり」とつぶやき、「はぁ~、すっきりした」と、ほこ美のほうに体を向けた。
大葉は、ほこ美が海里と出会うよりももっと前、元カレとの結婚を決めるよりも前から、ほこ美のことが好きだった。ずっとその思いを伝えることはできず、「戦いもしなかった」けれど、今回伝えることができて「だから大丈夫」と気丈に振る舞った。
ほこ美にはどこか晴れやかな表情を見せたが、長い片思いだけに落ち込むのは当然だ。病院のロビーで手土産に持ってきたおもちゃを手にしながらうつむいていた大葉に、同じくほこ美の見舞いにきたボクシングトレーナーのゆい(岡崎紗絵)が呼びかけたときの声は悲し気なトーンだった。
ドラマなどではヒロインにフラれるキャラクターは“当て馬”と呼ばれる。本作においては大葉がそうなる予感大だったが、優しく、仕事もできる大葉に視聴者は好感を寄せていたうえ、「大葉さんの察しがよくて、余計に切なかった」「良い人が過ぎて」「大葉さんの代わりに私が泣くーー」と切なさが増したよう。「精いっぱい頑張ったよね」「大葉さんファイト」「大葉さん!私がいるよ!」といった声も寄せられた。
その後、海里がほこ美のもとからいなくなろうとしていると知ると、「俺じゃダメなんだよ!」と引き留めようとしたが、海里が思い直すことはなかった。
次回、12月10日(火)の放送が最終回。「みんな幸せになりますように」という視聴者の思いがかなうことを願うばかりだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部