所ジョージがMCを務める「所さんの世田谷ベース」(毎週土曜夜10:00-10:55、BSフジ)の第428回が12月14日(土)に放送された。所ジョージ的モノの考え方や閃いた遊び、世の中の楽しみ方を発信する同番組。14日の放送では「人生の楽園かよ。」と題して、ひっそりと定年引退していた「世田谷ベース」前番組プロデューサーの田平さんが開いているカフェにお邪魔する。
元番組Pが切り盛りするカフェへお邪魔
今回の放送は世田谷ベースを飛び出して、所が運転する車で埼玉県入間市へ。のどかな茶畑を通り、やってきたのは田平英雄さんが定年引退後に開いた「MK CAFE」。庭付きの雰囲気の良いカフェで、雑貨店と併設している広々とした内装に所も感心しきりだ。
田平さんは元「所さんの世田谷ベース」の番組プロデューサーであり、定年で引退したあとに自宅近くに構えた店舗で奥様の恵美さんとカフェを切り盛り。初回放送からずっと本番組を担当してきた田平さんだが、いまは「全くテレビに未練ないです」と語る。
ハンドドリップコーヒーとウイスキーや自家栽培野菜などをメニューにしているほか、週休3日で畑や楽器演奏なども楽しんでいるという田平さん。悠々自適に暮らす田平さんの生活を聞いているうちに「はぁ!?週休3日なの!?」などと驚く所だったが、第二の人生を満喫しているようすに「いいねえ」と喜んでいた。
なお、これまでは番組プロデューサーをしていたことは店を訪れる客には告げていなかったそうで、今回の放送ではじめて伝わるのだとか。住宅街のなかにたたずむ知る人ぞ知るお店のため、番組を見た人は驚くに違いない。
「人生の楽園ですよねぇ」としみじみ漏らすスタッフの言葉にうなずき、「でもこうなるまでに畑の趣味があったりとか、結局繋がるもんね。全部がね」とこちらも楽しそうに話す所。田平さんが淹れてくれたコロンビア豆のコーヒーをひと口して「いいねぇ…」とため息をこぼした。
併設のカフェで運命の出会い続々
カフェに併設されている雑貨店「ものくらす」へ足を運ぶ所。住まいと空間をプロデュースする諸井工務店が運営している店舗で、アンティークや小物などがところ狭しと並べられている。カフェと併設されていることの面白さがあると笑いながら、品物を見て回ることに。
「ものくらす」には照明器具、住宅パーツ、塗料、端材、アンティーク建具などさまざまなジャンルのアイテムが揃う。重厚感あふれるアメ色の置き時計など、どれも雰囲気が漂う品物だ。そのなかで、所は「世田谷ベースに最高の人形を見つけちゃったよ」と和服を着た人形に一目ぼれしてしまう。着ている服はところどころがほつれ、手足や首もどこかフラフラとしている人形…だが柔らかい表情やその雰囲気には強烈な味わいがある。
どういった歴史のあるものなのかは不明だが、そのお値段は由緒あるものと思わせる8万円。所は感慨深く人形を見ていたものの、あまりにも古いため入手を断念した。「あまりにも崩れちゃうと、これパテで直すの…また一大事だからねこれは!」と所しか共感できないジョークを飛ばし、名残惜しそうに人形と別れた。
しかし5枚組4000円の皿を発見すると、「これ欲しいね!」と掘り出し物に大興奮の所。耳付きのボウル型をしたユニークなデザインの皿で、白地に青の釉薬で細い草が描かれた素朴な図柄だ。「最高だよコレ」とあまりにも感動している所を見た田平さんは、本日おやすみだった「ものくらす」のスタッフさんにお願いして急遽来ていただくことに。すぐ駆けつけてくれたのは、オーナーである諸井工務店の諸井昌典さん。
すると所はその恩に報いるためか、重厚なシーサーの置物や小皿など次々に買いたい品物をチョイスしていく。興奮冷めやらぬまま店内をくまなく見て回り、「あれだよね…同じ半端なものでも、魅力的な半端なものってのは一番大事よね!」と所節の効いた言葉でアンティーク雑貨を扱う店が持つ味わいを語る。
その後は奥様特製の「ベトナム風チキンライス」をごちそうになる所。田平さんが作ったというここでしか飲むことのできないウイスキーの紹介を受けつつ、田平さんの充実した第二の人生を改めて振り返る。「イメージだとこうじゃなかったんだよ俺は。もうちょっとしょっぱい感じのコーヒー店で、『いやいやもうね、ホントにアレなんですよ…』なんて言ってるかと思ったらさ…楽しげだったから!」と気心知れた同士のジョークで笑いあい、所も笑顔のままお店をあとにするのだった。